=続報=コアラを死に至らせたことに対する、ユーカリ農園の謝罪 2014/5/30

      2016/05/18

The Age Victoria 2013年10月29日

『Australian Bluegum Plantations says sorry for killing koalas』

"コアラを死に至らせたことに対する、ユーカリ農園(オーストラリア・ブルーガム・プランテーション)の謝罪"(英文PDF)

 担当者:Maki Kobayashi

《要約》

オーストラリア最大手の木材チップ輸出業者は、ビクトリア州南西部で動物の死亡、負傷があったことを認めた後、コアラが多く生息する地域での伐採を止めた。

非営利団体レインフォレスト・アライアンスによる独立環境監査によって、オーストラリア・ブルーガム・プランテーションがコアラを保護するための多くのガイドラインを違反していることが発覚した後、オーストラリア・ブルーガム・プランテーションは環境信用証明書を剥奪された。
この証明書は、コーヒーやチョコレート製品に付けられるラベル”フェア・トレード”と類似した方法で機能し、(これを持つことは)環境と野生動物への高い配慮を示す。

野生動物保護者達は、マウントガンビアとポートランドの間にあるビクトリア州と南オーストラリア州にまたがるグリーントライアングル地帯(訳者注:緑の三角地帯、林業が行われている場所)で、過去にコアラが殺されたり、傷つけられたり、肺炎を患い飢えた状態で取り残されていたことなどを発見し、7月に警告を発した。
生息数の監査は行われていないものの、何千ものコアラがその地域に生息しているものと推測される。

環境ガイドラインを設けるレインフォレスト・アライアンスと森林管理協議会(Forest Stewardship Council)は、ビクトリア州の環境第一次産業省(DEPI)による農園の管理を批判した。
彼らは、コアラの個体群を管理するために、環境第一次産業省が植林産業、農家、現地のフォレストオペレーターや専門家をまとめていかなければならないと言及した。

レインフォレスト・アライアンスの監査役であるアニータ・ネヴィル氏は、「材木産業に適用されている規格があまりにいい加減である。コアラは生きるための場所を必要としている。しかし規格は、植林とコアラが共存するために満足いくものになりそうもないことが基本的な問題である」と述べた。
「コアラは(訳者注:材木用のユーカリ植林地の)貸借人である、しかし、問題は、自分たちが貸借人であることや、いつ追い出されるのかを彼ら自身が知らない事である。」

森林管理協議会の最高責任者であるナタリー・レノルズ氏は、「それは所属メンバーのためにガイドラインを設けるだけで、広い環境管理をしない。環境第一次産業省は計画を発展させるために産業とコミュニティーをまとめるだけの専門知識と権力を持っている。高いレベルの解決を必要とする高いレベルの問題がある。」と述べた。

環境第一次産業省のスポークスマンは、新しいガイドラインを発展させるために、我々は林業界および野生動物保護者と共に作業にあたったと述べた。それはコアラのウェルフェアを向上させることを目標としており、2週間前に導入された。

書面での声明において、オーストラリア・ブルーガム・プランテーションは、動物を保護するための方針と手順が適切に実行されていると確信できるまで、多くのコアラが生息していると知られている地域での収穫を中止すると述べた。
同社は、コアラ管理プログラムは2011年に始まっていたが、それが不十分であったと述べた。そしてその後、新しいガイドラインと方針が導入された。

「オーストラリア・ブルーガム・プランテーションは、コアラへの被害ゼロという硬材の植林産業の最終目標に熱心に取り組む。」との記載があった。
「我々の私有地(訳者注:材木用のユーカリ植林地)において、コアラが怪我を負い、死亡したことは非常に残念です。このような状況は我々全員を深く悩ませ、受け入れがたいことです。また、我々はこのような事件の再発防止を約束します。」
同社は動物の死亡と負傷に関する、誤った情報を公開したことを謝罪した―発覚当初にコアラに危害を与えたことを否定したことに言及した。

オーストラリア・ブルーガム・プランテーションの最高責任者であるトニー・プライス氏は森林管理協議会の議長であったが、レインフォレスト・アライアンスがコアラ監査を開始した時、その座を下り、現在は議会の委員に留まっている。
「我々の私有地でコアラが傷付けられたという事実は非常に残念です。」とプライス氏はABCテレビで語った。

レインフォレスト・アライアンスは、議会の環境ガイドラインに基づく、年に1回の視察を行ったが、今月公開のその地点の監査はコアラウェルフェアに専念していたとネヴィル氏は述べた。
それを非難する報告によって、6つの重大な失敗が明らかになった。5つ以上の重大な不適合な点が発覚したとき、会社は営業を停止しなければならない、と議会規則は定めている。
アジアの市場、特に日本は、環境証明書なしではプランテーション製品を購入することはない、とネヴィル氏は言う

オーストラリア・ブルーガム・プランテーションは問い合わせの電話には応じなかった。

感想

野生動物と人間の共存は現代において、更に困難を極めています。
今回の事件は、道路や住宅地などではなく、ユーカリ農園という、いわばコアラのホームと言うことができるような環境下での負傷、死亡ということで、一層残念に感じました。
過去の経験が活かされ、コアラ管理プログラムの新しいガイドラインと方針がきちんと機能することで、コアラと人間がお互いに良い形で生活できる日が一刻も早く訪れることを祈っています。

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