赤ちゃんの誕生がウォンバットを危機から救う 2012/7/21

      2016/05/25

Courier Mail 2011年3月19日

「Birth helps wombats pull back from brink」

赤ちゃんの誕生がウォンバットを危機から救う (英文PDF)
要約/感想:Yumeko Tarusawa

赤ちゃんの誕生がウォンバットを危機から救う

この夜の写真は、ぼんやりしているが、世界で一番重要な母親の姿を捉えた最初の写真である。
彼女の大きなお腹(の袋)は、世界で最も絶滅の危惧される大型有袋類のひとつであるノーザン・ヘアリーノーズド・ウォンバットを絶滅の危機から救い出したという初めての証拠となったが、それは、環境学の分野に携わるほんの一握りの科学者たちが、様々な人に不可能だと思われながらも成し遂げたものだった。
2009年に南西クイーンズランドのSt George付近につくられたコロニーの中で1番最初に彼女が出産するということが、赤ちゃんの存在を示すお腹のふくらみからわかる。
彼女と8頭の仲間たちは、2009年にクイーンズランド中央にあるエッピングフォレスト国立公園の最後のコロニーからSt Georgeにやってきた。エッピングフォレスト国立公園のコロニーには、ウォンバットはわずか138頭しか生き残っていない。
彼女の仔は現在(2011.5.19)、5ヶ月齢であると推測される。産まれた直後は、ジェリービーンほどの大きさで毛も生えていなかっただろうが、今となっては、握りこぶし大ほどに成長して、柔らかな毛で覆われていると思われ、お母さんの袋の中でもぞもぞと動く様子が見られるほどになった。
研究者たちは、撮影の場面を除いては、彼女に近づく事ができなかった。これは、彼女がびっくりして大切な赤ちゃんを失ってしまう事を危惧しての事であった。
環境大臣のケイト・ジョーンズは昨日、絶滅の危機に瀕した動物の出産はいつ聞いてもいいニュースだが、これはとりわけ大切なものだった、と述べた。
「この出産はYarran Downでのウォンバットの繁殖成功や個体数の増加という我々の願いが叶うかもしれないということを意味している」と。
コロニーは、Gabbi、Ed Underwoodの3240haにわたる牧場に位置する。ウォンバットたちのかつての生息地は開拓と家畜との競合によって、一掃された。
クイーンズランド公園、野生動物機関のアラン・Horsup博士によって、エッピングフォレストのコロニーでの調査が始まったのは10年以上前にさかのぼる。
食料や水の補充に使うシャワーベースや古物をもとめて、少ない予算の中で彼は古物屋を探しまわった。
環境部門の危惧種担当責任者であるレベッカ・ウィリアムスは昨日、ウォンバットを移動させることは科学的にも政治的にも勇気のある決断であったと述べた。なぜなら、その移動はとてつもなく大きなリスクを併せ持ったものであったからである。
「しかし、何もしなければ彼らは絶滅していたでしょう。」と彼女は言う。「このように移動が難しい生き物の初めての引っ越しに成功したことはすばらしいことです。私たちが知っているように、いま繁殖が起こったという事はこのウォンバットが自身の環境を気にするのに精一杯でそれに全てのエネルギーを費やしている訳ではないということです。ウォンバットたちは、うまく生きています。そして、その人生の一部として、子供をもうけます。全てがうまくいけば、赤ちゃんは独り立ちするまで1年ほどお母さんと過ごすでしょう。」と。
Courier Mailでは1990年代前半にウォンバットプロジェクトに20万ドルの資金を募り、引き続いてXstrataによる3百万ドルの寄付が行われている。

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