2015年に20羽が交通事故死したミッションビーチ付近にてカソワリの追跡装置が調査される 2016/6/8

      2016/07/06

ABC 2015年12月21日

『Cassowary tracking devices to be explored near Mission Beach after 20 birds killed by cars in 2015』(英文PDF)

担当者:K.K.

《要約》

クイーンズランド州北端部のカソワリの保護論者は2015年を絶滅の危険がある鳥の交通事故死が記録上最悪な年のひとつとしている。
野生では約4000羽が現存すると見積もられており、そのうち300羽はカソワリコーストというふさわしい名を付けられたミッションビーチの地域に生息する。 クイーンズランド州政府は今年20羽以上の死亡が記録されたために、鳥への追跡装置の使用法の研究を開始することを発表した。
多くの死亡事故はタリー-ミッションビーチ道路で起きている。そこは曲がりくねった景観の良い道路で、カソワリが毎日横断しており、しばしば何羽かのヒナを連れていることもある。
保護論者であるLiz Gallieさんが言うには、州の主要道路省は地域の援助を要求する声が高まるまでは非協力的であった。
「ここで何をすることができるのかを知っている人がいるとは思わないが、しかしそこには確かに主要道路があり、主要道路省が何かをすることができる組織である。」と彼女は言う。
「カソワリが安全に横断できるように交通の管理をしたり、周辺の環境を改善したりするようなものでなくてはならない。」
この道路の制限速度は、運転手がもっと鳥を見つけるための時間が取れるようにと、時速100㎞から80㎞まで下げられた。
多数の「カソワリの横断」を警告する標識が運転手へ速度を落とし注意するように呼び掛けているが、Gallieさんはそれらがうまく機能していないように見えると言う。
「ドライバーの勝手な思い込みがあるように思う。つまり、人々がもっと速度を上げられると思ってしまうような道路環境になっている。」と彼女は言う。
カソワリコーストの市長であるBill Shannon氏が言うには、地元の運転手により大きな責任があるようだ。
「最も悪いのはこの道路に詳しい地元の人々で、旅行者ではないと思う。」と彼は言う。
「制限速度はすでに時速80㎞まで下げられており、60㎞まで下げることは、日々の仕事に通う人々からはおそらく受け入れられないということがわかるだろう。」

《すべての鳥に価値がある。》

タリーを本拠にした獣医のGraham Lauridsen氏は車に轢かれたカソワリの保護を任されている。
彼は州政府が所有するガーナーズビーチカソワリリハビリテーションセンターで働くだけでなく、彼自身の動物病院で鳥の治療をしている。
Dr Lauridsenが言うには、交通事故の犠牲となった鳥のほとんどは生き延びない。
「おそらく、多くの場合彼らを救うことができない。それは、多くの場合、とても強く衝突され、すでに死んでいると報告されるからである。」
彼はカソワリの死傷数が増加していることは重大なことであるという。
「彼らは絶滅の危機に脅かされている種であるので、全ての個体に価値がある。」
「この季節は、多くのヒナが道路にいたり、横断したりしている時季であり、人々は
ヒナたちがそこにいることに全く気が付いていない。
人々が鳥を轢いたとき、それは彼らの責任ではない―明らかにわざと鳥を轢こうとする人はいない。しかし、人々が準備できていないときに鳥が道路にとび出し、事故が起きてしまう。」

《技術を適応させることには時間がかかることがある。》

主要道路省は、クイーンズランド州南東部の線路近くでコアラのために使われている技術が遠く離れたクイーンズランド州北端部のカソワリにも適しているかもしれないので、その適応について研究を開始すると発表した。
Intelligent Transport Systemと呼ばれるその技術は、動物が近くにいるときに道路標識に警告を出す機能を持つ追跡装置を動物に装着する。
その標識は近付いてくる車に、道路の近くに動物がいるであろうことを警告するように変化する。
この声明において、主要道路省はこの技術をコアラ用からカソワリように作り変えられるかを研究するにはある程度の時間を要するだろうと言っている。
「この研究が進むにつれて、主要道路(省)は地元のカソワリ保護団体に最新情報を提供し続ける。」と声明では言っている。
「私たちはこの象徴的な鳥の安全を守る手助けをするために社会が行っている活動に感謝している。カソワリの保護は困難な問題である。」
「ネットワークの需要と、本当の保護の恩恵をカソワリに届けることのバランスをとるために私たちは社会の声を聞いている。」

感想

その地域に住む人の生活があるので、道路を無くすことや規則を厳しくしすぎることは難しいと思うが、今回の記事のように標識を工夫したり、制限速度を少し下げたりと、利用する人が野生動物の存在を意識して配慮することが出来れば交通事故は減らすことができると思います。 ただでさえ開発によって生息地が減ったり、絶滅の恐れがあるほどに個体数も減少してしまったりしている種も多いので、これ以上の被害を出さず現状を維持するためにも技術の発展や人々の意識を高めることが大切なのだと思いました。

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