自然保護論者たちは最近やっと知られるようになった絶滅危惧種キガオミツスイの繁殖地を開発から守るよう推し進めている 2019/10/1

      2019/09/03

『Conservationists push to save critically endangered regent honeyeater's only known recent breeding site from development』(英文PDF)

ABC Mid North Coast Emma Siossian 記

2019年3月31日

担当者:RM

≪要約≫

キガオミツスイはオーストラリアで最も希少な鳥のひとつである。

しかしその生息地は繁殖には厳しく、しかも現在工業開発地に区分されているので、生存のため緊急に保護する必要があると自然保護論者は言う。

野生に存在しているキガオミツスイの成鳥はの約350羽から400羽のみである。

大規模な都市開発とそれによる森の生息地の減少により絶滅危惧種が実際に絶滅に瀕しているのだ。

キガオミツスイは南オーストラリアやビクトリア西部には既に見られない。

しかしクイーンズランド南西部、ニューサウスウェールズ、ビクトリア東部に渡っては分布している。

『バードライフオーストラリア』のニューサウスウェールズ森林野鳥プログラムマネージャーのミック・ローデリック氏は言った。

前繁殖期にオーストラリア国立大学と共同で、キガオミツスイの繁殖地域全体に渡って何百もの場所をカバーするフィールドワークが行われ、その結果、実際に繁殖が行われていたのはニューサウスウェールズの1か所のみであることが判明した。

巣作りしている鳥やヒナがトマルピンの森で観察された。

そこは現在工業開発地域であるニューサウスウェールズハンターバレー内の区画でハンター経済区域内にある。

この地域は誇張ではなく非常に重要で、「バードライフオーストラリア」はニューサウスウェールズ州政府と連邦政府がこの地域の確実な保全に介入するよう要求していると述べた。

「トマルピンの森はオーストラリアの温暖な南東部に残された最も重要な森の生息地である。繁殖期は終わったばかりだが、キガオミツスイが繁殖できる唯一の場所なのだ。」とローデリック氏は言った。

「もしこの地域を重要視しないなら、正直何が起こるかわからない。それほどこの地域はこの種にとってたったひとつの重要な場所なのだ。」

キガオミツスイにとって最大の脅威は非常に低い生息数だ。

この種は文字通り絶滅の瀬戸際にいるので、私たちはその繁殖地を守らなければならない。

ハンター石炭工場計画に警鐘を鳴らす

最近石炭火力発電所候補としてハンター経済区域にフラグが付けられたことにより、生息地が失われる懸念があるとローデリック氏は言った。

彼によると「同地域にいくつかの新しい石炭火力発電所を建設する計画が最近挙げられた。そのため『バードライフオーストラリア』は即時の地域保護を要求した。なぜならその地域の保護は脅威にさらされている種にとって極めて重要だからだ。」

「我々は、連邦政府がこの件に介入し、地域保護のために国の絶滅危惧種法令を適用すると信じている。」

「どのようにそれを実現するか、その地域が国立公園に加えられることができるかどうか、十分詰める必要がある。それにしてもその地域が工業開発区域とされることは受け入れられない上、潜在的な土地利用として新しい石炭火力発電所建設のようなことは馬鹿げた考え方だ。」

『バードライフオーストラリア』CEOのポール・サリバン氏は、組織がハンター経済区域の再区画を求める請願書を申請したと言った。

「この貴重な生息地を工業開発地域にすることは絶滅危惧種であるキガオミツスイの絶滅を受け入れることとほぼ同じである」とポール・サリバン氏は言った。

「キガオミツスイはオーストラリアで最も絶滅が危惧されている種のひとつである。」

「その生息数は過去30年間で80%以上減少してしまった。もし政府が緊急の対策を取らなければ、20年以内に絶滅してしまうだろう。」

この生息地は同じく絶滅危惧種であるオトメインコや他の種にとっても重要である。

トマルピンの森はキガオミツスイ以外の多くの種にとっても重要であるとローデリック氏は言った。

「キガオミツスイ以外の絶滅危惧種、たとえばオトメインコはタスマニアで繁殖するが、2002年以降ハンター経済区域でも毎年見られている。従ってこの地域の保全は最重要課題なのだ。」

「つまり国の非常に危険な状態にある種にとって大変重要な地域である。」

この地域はまた過去に例を見ないほどの数の絶滅危惧種にとっての生息地でもある。

‐ 危険にさらされている植物相や動物相また生態群の数は2040年代半ばにはなくなってしまうだろう。

「この地域は、我々が関心を持っている生物多様性のホットスポットで、注目すべき地域である。」

「そこには最近発見されまだ公表されていない2種類の新種を含めて、約30種というユーカリの驚くべき多様性が存在するという文字どおり素晴らしい森林地帯であり、確実に国立公園にされなければならない地域である。」

<感想>

野生動植物の保護と産業開発の軋轢は、永遠のテーマのような気がする。非常に難しい問題ではあるけれど、あらゆる産業が発達し、開発が進んでしまった今、人間社会の更なる進歩は少し足踏みし、人間中心の考え方は改めて、地球全体のことを考えても良いのではないかと思う。ただ世界中の国が同じ方向に向いて足並みをそろえるのは難しいと思うが。

この記事に載っている、キガオミツスイやオトメインコの生息地が国立公園になり、その生息地や繁殖地が守られることを祈る。

 

 

 

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