クイーンズランド沿岸でのジュゴンの死が、さらなる被害を防ぐための調査要求の火付け役に

      2017/04/18

『Dugong deaths along Queensland coast spark calls for testing to prevent further losses』(英文PDF)
ABC News 2016年9月29日 by Stephanie Smail

担当者:つるちゃん

《要約》

過去1週間で4頭のジュゴンがクイーンズランド沿岸で死亡しているのが発見され、さらなる被害を防ぐための調査を要求するきっかけとなっている。
先週の水曜日以来、マッカイ南部、ハーヴィーベイ、そしてタウンズビルの北部と南部でジュゴンの死骸が見つかっている。

一頭は漁業で使う網にひっかかって溺死した。

世界自然保護基金(World Wildlife Fund)のJim Higgs(ジム ヒッギス)氏によると、クイーンズランド州の環境省は、これまでジュゴンの死因の調査をしてこなかったという。

「我々が先週から見つけているジュゴンのほとんどは、解剖によって体内を調べることで、腸閉そくの原因となるような何かを摂取したのか、または溺れたのかが分かり、死因を知ることができる状況でした。」と彼は言った。

『なぜこれらの犠牲になったジュゴンたちの検視を重視しないのか、私にはまったく理解できません。起こった事から学ぶことができるのに。』

研究が示す結果では、クックタウンとバンダバーグ間に、わずか600頭ほどのジュゴンしか残っていないとされている。

「グレートバリアリーフの南部分に住むジュゴンの数は、1960年代のわずか3パーセントほどだろう、と証拠が示しています。」とHiggs氏は語った。

「だからこそ、(生存している)ジュゴン一頭一頭すべてが非常に重要なのです。」

Hibbs氏は「サンゴ礁を消しさった状況が、絶滅危惧種ジュゴンの極めて重要な食料源(主食)である海草(seagrass)のベッドにも類似した影響をもたらしているかもしれません」という。

亡くなったジュゴンを検査することは、他の動物(ジュゴン)たちを保護して助ける希望の光を放つことになるかもしれないのだ。

「もし、海草の多くが失われたなら、グレートバリアリーフ沿岸で大量のジュゴンが亡くなる要因となった2011年の洪水の後と同じような被害(死亡数)を見ることになるかもしれません。」

環境省報道官は、死亡したジュゴンのも検死は全く行われていないことを認めたが、2頭のジュゴンから組織サンプルを採取したと語った。

また、彼女はより詳しい検査は、動物が最近死亡し、安全に回収することができ、死因が明らかにされそうな場合にだけ行われると述べた。

<感想>
ジュゴンは、日本ではあまり知られていない動物です。私自身、今回この記事を読むまでジュゴンについての知識はほとんどありませんでした。少し調べてみたところ、日本では唯一、鳥羽水族館で飼育されていました。とても繊細な性格で、エサも限られた海草(アマモ)しか食べないため、飼育はとても難しいそうです。人魚伝説のモチーフともいわれ、昔は肉のおいしさから乱獲もされたのだとか。
そんなジュゴンの不審な死因を調べることは、保護するためにはとても大切なことだと思います。ただ、それには人手も費用もかかることなので、地域の自治体の負担はたいへんなのでしょう。
グローバル化している時代です。野生動物の保護活動が地球を守るためとして、広く普及していくことが望まれます。

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