林業用植林地にやって来るコアラを保護する計画を開始 2014/5/26

      2016/05/18

The Australian 2013年10月14日

『Forest industry launches plan to protect koalas shifting to plantations』

"林業用植林地にやって来るコアラを保護する計画を開始"(英文PDF)

担当者:Yubi

《要約》

ビクトリア州林業組合は、ビクトリア州西部にあるブルーガム(訳者注:ユーカリの一種)の(産業用)植林地に生息するコアラの死亡について世評が良くないことに対し、森林伐採の際、この固有動物を保護すると公約した。

ビクトリア州西部と南オーストラリア州東南部に約171,000haのユーカリ植林地があり、多くが税務に有利となるよう管理された投資計画として植えられた。

しかしこの植林地は多数のコアラを引き寄せることが分かっている。1990年代半ばに植えられたユーカリの大部分が収穫伐採できる時期に達しようとしており、ユーカリ伐採時にコアラが死亡したり傷つけられる事への懸念がある。

ビクトリア州林業組合は、(訳者注:ビクトリア州南西部と南オーストラリア州東南部に三角形に広がる)「緑の三角地帯」と呼ばれる地域の加盟者全員によって採択されたブルーガムの植林地に生息するコアラの保護を約束したガイドラインを公表した。

そのガイドラインでは、伐採を実施するときには必ず、まず最初に伐採される植林地に生息するコアラの数を評価し、コアラを隣接する保護地やまだ生長していない植林地へ移動させるプランを立てなければならないとしている。

そして伐採する業者は、コアラのいる全ての木に塗料でマーキングを行い、その周囲に最低5本の木を維持しなければならない。

しかしそれらの木々は、後にもしコアラがそこから移動した場合は伐採されかねない。

他にも、業者はコアラが殺されたり負傷していないかを調査し、負傷したコアラはケアラーに保護飼育してもらうようにしなければならない。

ビクトリア州林業組合の最高責任者であるLisa Marty氏は、林業界は改善されたコアラ管理の必要性があることを認めると語っている。
「林業界もこの問題に関し懸念を持っている。伐採時にコアラが負傷する姿を見たくない。」
「私たちのゴールは被害をゼロにすることである。これらのガイドラインの実施はコアラの福祉およびより良い野生動物管理をサポートする主たるステップなのである。」

≪感想≫

今回の記事は、直接森林伐採などを行なう林業界が、その産業用植林地に住む野生動物を傷つけないために新たな方法を実施する話だった。

今まで、私は「植林」といえば自然保護の主力な方法のひとつだと考えていたため、記事を読み、植林地で動物が「被害」に遭っていると知り、とても衝撃的だった。

人間の都合で植林をしたからといって、動物が利用してならない理由はどこにもない。
この問題に関する他の報道によると、この地域の木材は日本にも輸出されているようで、実は私たちも、知らないうちに使っているかもしれない。

商業的に考えれば、需要があれば供給する流れがあるため、知らなかったとしても、私たちが買い求めることで、コアラに影響を与える方法で伐採された木材を使った製品が流通してしまっていたのである。

これは木材製品に限らず、自分の身の回りの製品全てに当てはまるだろう。
それぞれが生産の過程でどんな背景を持っているのか考えてみる必要がありそうだ。
物を買う時に、資源の調達方法や背景について、少しでも考えることで、動物保護活動への協力をしていきたいと考える。

参考:ABCニュース

http://www.abc.net.au/7.30/content/2013/s3808542.htm

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