ヒメフクロウインコの脅威である野良猫は、まもなく希少な鳥が生き残るための鍵になる可能性があります 2020/2/18

      2020/02/18

『Once the night parrot's enemy, feral cats could soon be key to rare bird's survival』(英文PDF)

ABCニュース 2019年6月13日

担当者:久岡望

≪要約≫
レイチェル マーレイ記

オーストラリアヒメフクロウインコは世界で最も神出鬼没な鳥の一種です。

緑色の夜行性オウムの目撃例は、バードウォッチャーにとって見果てぬ夢のようなものです。

「全ての証拠が示しているのは、国中に散在する数カ所にほんの一握りの鳥しかいないということです。」

と、クイーンズランド大学の生態学者スティーヴ・マーフィー博士は述べています。

「クイーンズランド州西部では、これまでの全ての調査努力により、個体数が数百ではなく数十羽しか生息していないことを示しています。」

クイーンズランド州南西部でよく知られているこの鳥の生息地は、ブッシュヘリテージオーストラリアによって設立されたプーレンプーレン保護区にあります。

保護区の正確な場所は、熱心なバードウォッチャーからヒメフクロウを守るために秘密にされています。

野良猫は天敵でした

野良猫はかつて鳥に容赦ない捕食者であり、また保全活動にはそれらを根絶する試みが含まれていました。

「野良猫は野生の中にいます。我々は確かにそのことを知っており、ヒメフクロウインコは野良猫の捕食の影響を非常に受けやすいと予想しています。」

と、マーフィー博士は述べています。

「ほんの一握りの鳥のみを対象にして扱っているとき、例えそれが少数の猫であったとしても深刻な問題になり得るのです。」

チームは現在、野良猫を捕まえて殺すという以前の戦略を再考しています。 代わりに、彼らは猫を一度捕まえた後に野生に返して、野良猫のパターンについてもっと学ぶことを計画しています。

「奇妙なことに、野生の特定の部分で猫を捕まえている。私たちは、柔らかく作られた脚を捉える罠を用いて野良猫を捕まえてGPS追跡装置(リアルタイムのGPS追跡デバイス)を取り付けます。そして野良猫を野生に返します。」とマーフィー博士は言いました。

猫は一時的に捕らえるだけです

絶滅危惧種の回復組織の中枢から資金提供を受けたチームは、1か月から2か月の間猫の動きを監視し、彼らがどこに住んでいるか、食べ物を見つけるためにどこへ移動し、またオウムの営巣地へ入る頻度についてさらに理解を深めます。

「小さな赤ちゃんのヒメフクロウインコが巣にいるとき、彼らは極めて声が出るようになります。」

と、マーフィー博士は説明しました。

「彼らは雛が巣立つ前の最後の数日で泣き叫び始めます。これはもちろん、その地域にいる野良猫の格好の獲物になります。」

マーフィー博士は猫を追跡することで収集された情報により、この地域の将来の捕獲および射撃プログラムがより正確になると述べた。

「たとえば、猫がほとんどの時間をありふれた日常の中で過ごし、たまにしかオウムに向かって攻撃しないことを示すことができれば、猫がオウムのいる場所へ出かけて行く機会を得る前に、それらのありふれた日常の中で猫と戦うことができます。」

感想

オーストラリアでは国を挙げて猫の駆除に取り組む政策を進めていた。しかし、本記事のように生態分析活動も実施しており、これが実を結べば猫をやたらと殺すことなくオウムの保護活動を続けることが可能になるかもしれない。

生態系や食物連鎖を考えると多種を殺生することは仕方のない側面もあるが、一方で同じ命であり、そこに上も下もない。なるべく無駄な殺生をせず多種多様な生物が共存できることが理想である。これらの理想を実現するためには個々で考えるだけでなく、国レベルで環境保護の問題に取り組む上での考え方を議論し、擦り合わせていく必要がある。もちろん今もやってはいるのだが、少なくとも日本では自ら能動的に調べないと知ることができないのが現状である。日常生活で自然と耳に入ってくるなり、幼少期からもっと自然に接し考えていく土壌を作っていくことが大切である。

現在地球上は大量絶滅に向かって進行中である。地球が誕生して何度か起きているのだが、人間のように一種の生き物が数多くの他種を絶滅させていく大量絶滅は今回が初めてである。ここで考えたいこととして、我々人間は他の生物種と異なり高度な知能を有し、高い想像力を備えている。このことの何が絶滅と関係があるのか。我々は過去の大量絶滅に関わった生物と異なり、過去に絶滅があった事実や、将来絶滅するかもしれないという予測が立てられるのである。知っているにも関わらず止めないのは愚の骨頂であろう。そして、絶滅を免れるために大切なことは種の保存であり、本記事のような地道な活動がその一端を担っているのである。

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