カモノハシの死を防ぐために,下院議員のStephen Andrewさんは,オペラハウス型のザリガニ用罠の見直しを請願している 2019/11/12

      2019/11/12

『One Nation MP Stephen Andrew petitions for review of opera house yabby pots to prevent platypus deaths』(英文PDF)

ABC Tropical North 2019年3月25日

担当者:S・K

≪要約≫
Angel Parsons 記

「なぜ,カモノハシを捕らえ,死に至らしめることで物議を醸しているザリガニ用の罠が,他の州では禁止されているのにも関わらず,Queensland州ではまだ使用されているのか.」という疑問が今投げかけられている。

中央クイーンズランド州議会議員は,オペラハウス型の罠がカモノハシに与える影響を調査し,法律を見直すように州政府に求めた。

しかし,Queensland州政府は,罠の入り口の大きさを制限しており,既製品の罠によってカモノハシが捕らえられて死んだという報告はないと述べている。

Victoria,New South Wales, Western Australiaでは,罠の使用が地方によって,もしくは全域で禁止されている。

またKimartやBig Wを含む小売業者は,ザリガニを捕獲するために罠を使用した際に,カモノハシが罠の中で溺死しているのが確認されたため,それらの販売を中止した。

Miraniの会員であるStephen Andrewさんは,「なぜカモノハシが目撃されることでよく知られている州が近隣の州と足並みをそろえないのか理解できない。私は本当にショックです。特にこのような動物については,私たち皆が最も関心のあることだと思っていました。」と述べた。

~全ては教育から~

Andrewさんは,10月に募ったオンラインでの署名活動で,8000人分もの署名を集めた。

彼は,「今週に州議会へ署名を提出し,それによって罠がどれほどの脅威をもたらしているかという見解が示されることを望んでいる。私の一番の目的は,一晩罠をおいておくだけで,カモノハシやほかの野生動物に壊滅的な影響を与えうるということを人々に理解してもらうことです。」と述べた。

~ルールとは何か?~

Queensland州では,入り口が5 cm以下のオペラハウス型罠はどこの淡水路でも使用できることになっている。

また,特定のダムおよびGreat Dividing RangeとGore Highwayの西側のすべての非潮汐水域では,入り口が最大10 cm以上の罠が使用されることもある。

2015年には,Fisheries Queenslandは,オペラハウス型罠を含む200,000以上の漏斗状罠が毎年売られていると推定した。

水産大臣であるMark Furner氏は,2015年に実施された規制に準拠した罠によってカモノハシが死亡したという公式な報告はないと述べた。

Mackay Recreational Fishers Alianceの社長であるJohn Bennett氏は次のように語った。

「罠は安価で,淡水ザリガニやレッドクロウ(ザリガニの一種)を捕まえるのに最適だ。私は,カモノハシを助けるための運動については支持しているが,全面的な禁止が必要であるとは確信していない。もし,これらのオペラハウス型罠によってカモノハシが死亡しているような特定の地域があれば,確かに対処する必要がある。ただ,おそらく,それは本当に一部の地域だ。データを見ると興味深い。私は罠の使用の全面的な禁止には賛成していない。」

~データ、その欠如~

人々が「誤ってカモノハシを殺した」と報告する可能性が低いことから,この問題に対する研究はほとんどなされていない。

The Queensland Alliance for Platypus and the Wildlife Preservation Society Queensland(Queenslandにおけるカモノハシと野生生物保護協会)は,その状況が変わることを望んでいる。

研究員であるTamielle Bruntさんは,ある研究グループが,人々にそのような事態が起こっているのを見たことがあるかどうかを尋ね,調査を行っていると述べた。

というのも,人々は私有財産を持っているため,人々がネットをおいている場所を調査することは困難であるためだ。

「私たちは,それが実際に起こっていると考えているのと同様にそれが大きな問題となっているという観点で,統計が示すであろう客観的事実を見たいと思っている」

2日前に調査が始まってから,7人がPort DouglasからCoomeraまでの地域で罠に捕らえられてカモノハシが死んでいるのを見たと証言した。

「それは複雑な問題であり,Victoriaと同様に州全体で罠を禁止すると混乱を生むだろうが,確かにより多くの野生動物を保護することにつながると思っている。局地的な禁止は,カモノハシの行動や移住を考慮にいれていない。」とBruntさんは述べた。

「降雨量が過多な場合、カモノハシは確実に行動範囲を広げるでしょう」

~バランスをとる行為~

Bennetさんは,ツーリズムが重要な論点になると述べた。

「特に西部では,レッドクロウが多く棲息しており,それを利用して,観光客がレッドクロウを捕まえることができるような観光業が立ち上げられた。Mackay西部に位置しているEungellaのような地域でも,カモノハシが主要な観光名物になっている。」と述べた。

「100万ドルの経済効果を生み出すBroken Riverのようなカモノハシが棲息している地域では,カモノハシを捕らえることは大きな害となるだろう」

Andrewさんは,人々がザリガニ捕りをすることを阻止せず,他の罠を使用したり,より頻繁にポットをチェックすることを規定するように法律が変わることを望んでいる。

「私たちが例外を作らなかったために,あるいは私たちがしていることがどのような影響を彼らに与えるかということを直視しようとすることさえもしなかったために,この美しい小さなカモノハシが遠くへ消えていってしまうのは残念です。」

 

<感想>

カモノハシのような動物が罠に捕らえられて死んでいる現状があることを思うと,とても悲しくなります。ザリガニを捕らえることで生計を立てている人々もいることを考えると,全面的に罠を禁止することは難しいかもしれませんが,むやみにカモノハシやその他の野生動物が傷つけられるようなことはあってはいけないと思います。一刻でも早く,対策が為されて欲しいです。

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