専門家たちはカモノハシの局所的な絶滅や個体数の減少について警告している 2018/1/16

      2018/01/16

『Platypus expects warn of localized extinctions and declining population』(英文PDF)
The Sunday Morning Herald 2017年5月31日

担当者:Togy94
≪要約≫
カモノハシについて重要な調査を行っている研究員たちは、南オーストラリア州とビクトリア州における著しい個体数減少と局所的な絶滅について警告した。

調査を完了するにはまだ数年かかるが、この調査が初めてカモノハシの個体数を明確に認識するための調査である。世界自然保護連合(IUCN) によると現在、大人のカモノハシは30, 000頭から50, 000頭と推定されている。

「野生のカモノハシに関する研究は困難である事でよく知られる。なぜならカモノハシは夜行性でありとても捕獲しにくく、具体的な個体数が把握できていないからである。」とニューサウスウェールズ大学の環境科学者、Richard Kingsford教授がフェアファクス・メディア(Fairfax Media。訳注:豪の主要新聞を持つメディア最大手。)に話した。

「しかし、我々がこれまでに発見したものは、オーストラリアの現在のカモノハシの状況が危機的であると私たちが考える根拠となっている。ビクトリア州のアデレードヒルズ(Adelaide Hills)、バス川(Bass)とアヴォカ川(Avoca)の集水地域からカモノハシがいなくなった事と、マレー・ダーリング(Murray-Darling)にあるウィンメラ川(Wimmera)の集水地域でも急激に減少している事は確信を持って報告できる。カモノハシの総数は全国的に減少している。

Kingsford教授は、今週タロンガ動物園の会議で、カモノハシの将来について議論したり、新しい研究について共有したりするために全国からカモノハシの専門家を招集した。

Kingsford教授は、「我々は、個体群に遺伝子混合があるかを調べるための遺伝的地図から、カーペンタリア湾(訳注:オーストラリア大陸の北部にある湾、Carpentaria)からタスマニア州の一番上までの生息数、そして気候変動の影響まで、ありとあらゆるものを調査している。」と述べた。

本質的に、我々はオーストラリアにおいてのカモノハシの活力状態を測っており、今まで分かったことは我々を心配させている。

カモノハシは2014年に国際自然保護連合(IUCN)により準絶滅危惧種(Near-threatened)に分類された。Kingsford教授は、この研究から導き出される最悪のシナリオは、カモノハシの分類が絶滅危惧種(Endangered)に変わる恐れであり、それはカモノハシが絶滅の危険に脅かされた種であると見なす。

野生動物生態学者でありカモノハシの研究者であるJosh Griffiths氏は、カモノハシの個体数を調査するチームの一員であり、彼はカモノハシの個体数の減少は生息地の喪失、罠と汚染によるものだと述べた。

「ザリガニを捕まえるための円柱状の罠(Yabby traps)はカモノハシの個体数を脅かすものである。ゆっくりとひどい死に方をさせてしまう。」Josh Griffiths氏は述べた。

ダムによる環境への影響、捨てられた釣り糸、プラスチック製のごみや気候変動による生息地の変化、すべてがこの種へのプレッシャーとなっている。

Griffiths氏は最近行われたビクトリア州東部に位置するラバータッチ川(Labertouch Creek)にあった2つのザリガニ用のオペラハウス型の罠にかかって死んでいた5頭のカモノハシの死体の解析に携わった。彼はこの5体はこの地域の個体群の半分にあたるかもしれないと推測した。

研究員たちはカモノハシの個体数を把握するため、市民からの情報を提供してもらうための市民科学サイト“PlatypusSPOT”を立ち上げた。

Kingsford教授は、研究員たちは19、20世紀ごろの古い新聞記事から過去にどれほどの個体数が生息していたのかを推測することを試みていると述べた。

「我々は独特で象徴的なカモノハシの未来を守る責任がある。」とKingsford教授は語った。

~感想~
人間の仕掛けたザリガニ用の罠(Yabby Trap)にカモノハシがかかってしまい、それが個体数を減少させている理由となっている現状が悲しいです。おそらくそれは偶然起きた悲劇だと思うのですが、市民の皆さんに、カモノハシの個体数が減っている現状、原因、その原因となりえるものは皆さんの身の回りに存在するということを分かってもらうため、ウェブサイトを使って呼びかける政策は素晴らしいと思いました。私もオーストラリアにおけるカモノハシの惨事を念頭に入れ、自分の身の回りでも自然界に生息する動物のためにできることをおこなっていこうと思いました。

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