絶滅危惧種シリーズ1 急速に消えゆく種たち 2012/3/16

      2016/05/25

Courier Mail 2011年3月19日

『Species die out at a rapid rate』

絶滅危惧種シリーズ1 急速に消えゆく種たち (英文PDF)
要約・感想:KANA

要約

国際自然保護連合(IUCN)によりリストが作られました。まだご覧になられていなければ、是非見てみてください。
IUCNによる危惧種レッドリストはおそらく、人類がこの地球にしてきた破壊の大きな指標となるでしょう。そしてそれは驚くべきものです。
最新のデータでは評価された47,677種のうち17,291種が絶滅危惧にあるといわれています。
知られている哺乳類のうち21%、30%の両生類、12%の鳥類そして28%の爬虫類が世界中で絶滅の危機にあります。
‘深刻な絶滅危機の科学的根拠は増え続けています’とIUCN生物多様性保護団体の理事であるJane Smart さんは述べています。‘今こそ政府が真剣に種の保護を始めるときであり、それを確実に議題の上位に入れることです。なぜなら、私たちはどんどん時間がなくなっているからです。’
科学者たちは地球の過去6500万年の間で、最も大きな絶滅の時期に入ったという確実な証拠があると言います。合法、違法に関わらず森林破壊、工業化、動物捕獲などの破壊的な人間活動は、自然下で予想される少なくとも100倍から1000倍早さで絶滅を引き起こします。
IUCNや世界自然保護基金(WWF)などの団体がどんなに保護に尽力したとしても、絶滅のペースが落ちることはないでしょう。
‘さらなる種がレッドリストに載ると聞いています。リストから外れるのではないのです。これはおそらく私たちが森林における絶滅のピークを迎えてはおらず、未だ種を失っているということを示しています。我々がさらに森林を失うこと、例えば自然の森林をヤシ油栽培地に活用することは、そこに住む様々な動物を失うということです。'とWWFオーストラリア世界森林貿易ネットワークのマネージャーであるLydia Gaskellは話しています。
世界のある地域では、森林破壊は減ってきてるかもしれませんが、動物が絶滅する速度は速まっています。それはニューイングランド大学のDr.Stephan Debus が言う‘絶滅の負債’のためです。
‘そこには時間差があるのです。第二次世界大戦後、大規模な機械化により森林の開拓が行われていました。しかし、絶滅の過程は現在進行中です。’と彼は言います。‘動物たちは残された限られた土地で何年も生き延びています。しかし干ばつや火事により動物たちが押しやられてしまえば、再びそこに住むことはできません。残った土地はあまりにも侵食され、孤立化しています。
我々は変化のスピードを早くしすぎてしまったため、多く種がその変化や生息地の喪失についていけません。’
ゴリラ、オラウータン、象、ジャイアントパンダを保護する活動は高まってきていますが、ほとんどのオーストラリアの人々は種の絶滅がごく身近で起きていることを実感してはいません。
すでに、我々はオーストラリアで近代哺乳類の絶滅が地球上の他の地域より多くおこっていると知らされています。過去200年の間に哺乳類絶滅のおよそ40%がオーストラリアで起きているのです。
国家法では、1667種が危惧種として、また103種がすでに絶滅しているとされています。
‘北熱帯地方では現在絶滅の危機が強まっています。’とDebus さんは言います。‘我々はおそらく鳥類の危機も差し迫っていると思っています。信じられませんか?窓の外を見てみてください。’オーストラリア野生動物保護協会のPatrick Medwayさんは言います。‘コマドリ、ムシクイまたその他の鳥がみられますか?窓からコアラが見えますか?見えませんよね。私たちが土地を開発してしまったからです。コアラは珍しい動物でも絶滅危惧種でもありません。しかし、彼らの生息地は確実に減少しています。2050年には絶滅すると考えられています。’
‘土地開発や例えばキツネなどの導入種は、我々の固有動物種にとって大きな脅威です。
また、いくつか間違った見解があります。それは、土地が開発されたあと、動物たちはどこか他の場所に移動してそこで暮らすことができると考えられていることです。しかし多くの鳥類や動物は非常に生息地特異性があるのです。そして、もしその生息地が荒らされてしまえば、彼らはただ死に絶えるしかないのです。’
オーストラリアでは絶滅危惧種の保護のため様々な努力がされています。いくつかは他よりも成功しています。1960年代以降の絶滅危惧種保護法や野生動物に関する様々な法令の開始が、調査や保護活動の優先順位を決める為に機能してきました。献身的な調査員やNGO団体は継続的に現状把握および繁殖計画を行っています。
しかし、あなたにもできるのです。
‘時に人は庭に何を植えるか好みがありますが、その土地固有の植物を植え、小鳥たちが住むことができるよう自然にあるような植生を真似してみるのはどうでしょうか。また年間を通して鳥たちのえさとなるような木を植えるのもよいでしょう。’とDebus さんは言います。

記事を読んで…

IUCN-国際自然保護連合は84の国々から、政府機関、非政府機関、団体が会員となり、181ヶ国からの科学者、専門家が、世界規模での協力関係を築いている世界最大の自然保護機関であり、野生動物に関する国際的知見を総括しレッドリストを作成しています。
このレッドリストをみると、どれ程の種がこの地球上に存在するのだろうかと驚くばかりです。そして、その多くが絶滅の危機にあるというのです。哺乳類に関しては5種のうち1種、両生類・爬虫類では3種に1種という高い割合が示されています。私たちはこのリストから何を考えなければいけないのでしょうか。
過去に恐竜が絶滅したように生物の絶滅は自然の流れの一部ですが、人間により引き起こされた絶滅はそれに反しています。主な原因は森林破壊により動物達の生息地が減少していることです。オーストラリアは特有の地理的特徴から有袋類を代表とした様々な動物種を有し、その8割以上が固有種と言われています。政府はそれらの生息地を保護するため法により保護区域を設けています。さらに、多くの団体が精力的に保護活動を行っており自然動物保護の関心がとても高いと思います。しかし、経済活動のもと土地開発が進められているのも事実です。実際、私がボランティアをしているモギルコアラ病院付近もこの1年で森が住宅地となってしまいました。変化が急すぎて、私も道に迷いそうになりました(笑)
レッドリストには絶滅危惧種はもちろん、他の種も絶滅危機のランクがつけられています。リストを眺めると失われつつある地球の貴重な自然の目安が分かります。今、どんな生き物が危機にあるのか現状を知ること、生息地を守ることは保護活動の第一歩だと思います。また、今身近にいる動物も将来いなくなってしまう可能性があることも忘れてはいけない大事なことです。生息地特異性のある動物はそこでしか生きられないということは、保護活動もそこに住む人間が最も重要な力となります。まずは近くの自然に目を向けてどんな動物が住んでいるのか、そのすみかを守るには何ができるのか、(例えばDebusさんが言う様に庭を少しかえるだけでも効果的だと思います)今回このIUCNによるレッドリストを通して考えたいと思います。

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