捕鯨対策について話し合うために世界会議が開かれ、新たな鯨禁漁区について投票を行う 2017/6/9

   

捕鯨対策について話し合うために世界会議が開かれ、新たな鯨禁漁区について投票を行う

『The world meets to discuss provisions on whale hunting, vote on new whale sanctuary』(PDF英文)
The News.com 2016年10月24日

担当者:KK

《要約》

日本やその他の捕鯨を行っている国は、世界中の海洋から鯨を奪う残虐な活動をひかえるようにという国際的な圧力の高まりに直面している。

International Whaling Commission(IWC)の会議として、世界の残っている鯨の運命について80ヵ国以上の国々が今週スロベニアで議論を行う。

IWCは鯨の保護と捕鯨の管理を行う国際的な団体である。IWCでは2年ごとに、メンバーである88ヵ国の政府の代表者が世界中の鯨の生息数の状態について議論するために会議を行っている。

このイベントはすでに開始されているが、今週は深く対立した捕鯨に賛成している国と反対している国による激しい討論の場が設けられている。

日本が毎年行っている科学調査という名目の捕鯨が最大争点となっていて、評論家はそれは研究のためではなく食用目的であると主張しており、壮大な海洋哺乳類を保護するために南大西洋の禁漁区設置を提案している。

国家の主権、生活権、文化という問題と、地球の自然環境保全とのバランスをとることを求めて、捕鯨国である日本、ノルウェー、アイスランドはそれ以外の多くの国々と昔からこの2年ごとの会議で対立してきている。

オーストラリアの環境大臣Josh Frydenberg氏はフォーラムに出席し、日本の鯨虐殺の抑制を目指し、いわゆる科学的捕鯨プログラムに対してより厳しい姿勢をとるよう国際規模の団体(IWC)に向けて呼びかける予定だ。

「とても長い間、委員会はいわゆる科学的捕鯨についての責務を科学委員会に任せてきた。」Frydenberg氏は会議への出発前に言った。

「委員会はこの重要で対立が起こっている問題についてさらに力を入れて取り組み、そして独自の結論を出さなくてはいけない。」

寿司か科学か?

鯨は狩猟、船との衝突事故や漁具に巻き込まれるなどの増大する危険にさらされている。

国際的な非難にもかかわらず、日本は調査捕鯨という名目のもと大量の鯨を捕獲を継続している。しかし評論家たちは、日本の捕鯨はスーパーマーケットに並べることを唯一の目的としていると言っている。―IWCの規定では研究のために捕獲した鯨は必ず食べなくてはいけないと定めてはいるのだが。

保護を訴えている人々は、多くの環境保護主義者が捕鯨を残虐な行為だと見なしているように、強く鯨の保護を求めている。

「捕鯨は21世紀には受け入れられない。時代遅れで、本当に非人道的だ。」とヒューメイン・ソサエティ・インターナショナル(Humane Society International訳注:国際的な動物愛護協会)のClaire bass氏はスロベニアからAFP通信社に語った。

爆発物が先についた銛によって負わせられたひどい傷による長く苦しい多くの死亡事例を指摘しながら、「海で人道的に鯨を殺す方法はない。」と彼女は言った。

唯一委員会に許可されている捕鯨は原住民の自給自足捕鯨許可書によるもので、北米、ロシア、グリーンランド、セントヴィンセントとグレナダ諸島のカリブの国々における先住民コミュニティに発行されている。

ノルウェーとアイスランドが法律の抜け穴をくぐって商業的な漁をしている一方で、日本は調査捕鯨と言っているものに独自の割当量を設定している。

今年の3月、日本の捕鯨遠征隊は約200頭の妊娠した雌を含む333頭の鯨を殺した。

この捕鯨は法的手段をとるおそれがあるオーストラリア政府の怒りをかった。

2008年、オーストラリア連邦裁判所は、南アトランタの禁漁区における日本の捕鯨はオーストラリアの法律に違反していると判断した。2015年に日本の捕鯨会社であるKyodo(訳注:共同船舶)は罰金100万ドル(訳注:約8750万円)を科されたが、今までのところ罰金を科すという試みは無意味であり、日本の捕鯨を減らそうという国際的努力に日本は対抗し続けている。

今年は世界で商業的な捕鯨が一時停止されてから30周年であり、また捕鯨を規制するための協定が作られてから70年がたっている。

少なくとも45種類の鯨やイルカ、ネズミイルカがオーストラリアの海で見られており、(オーストラリア環境大臣の)Frydenberg氏は政府にはそれらの種を守る重大な責務があると言う。

IWCの会議で対立が起こったもう一つの議題は、ホエールウォッチングの観光収入に頼っている国であるアルゼンチン、ブラジル、ガボン、南アフリカ、ウルグアイによる2000万㎢の鯨禁漁区を南大西洋に作るという提案についてである。

メンバーの国々はこの提案について今週末に投票を行う。
しかしながら、可決のためには75%の得票が必要であり、この提案は可決されないだろう。これまでも多くの会議で可決に失敗している。

自然保護論者たちは、このアイデアを支持している。

「南大西洋に鯨禁漁区を作ることは、鯨の保護にとってとても重要な事である。」とグリーンピースの鯨の専門家であるJohn Frizell氏は言った。

「これらの壮大な動物たちに直面する問題が多数あり、彼らは健全な海洋が必要で、商業的捕鯨の再開は確実に不要である。」

<感想>
日本国内ではあまり大きな出来事として捕鯨について取り上げられることが無いので、鯨を食べる文化のある一部地域の問題であるような意識を持ってしまいがちなので、オーストラリアで日本の捕鯨が関心を集める出来事であることに驚きました。
自分自身に鯨を食べる習慣がないため、容易に想像することはできませんが、今までずっと鯨を食べてきて、その地域に分化として根付いているものを種の保全のためと完全に抑制することは難しいことだとは思います。しかし、種によってはかなり数が減ってきている鯨もあり、サンクチュアリーの設置や保護活動が必要という世界の意見も当たり前のものであると思います。調査捕鯨の研究効果を明確にしたり、どの種類を何頭までなら生息数に大きく影響しないのかなど、いろいろと対策を立てたりして捕鯨に反対している国々との折れ所を見つけていく必要があるのではないかと思いました。

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