NEWSLETTER Vol.16 2017年 11月

   

NEWSLETTER 2017年11月 Vol.16に掲載された記事の中から、「ウミガメの危機」の記事をご紹介します。
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ウミガメの危機

うみがめトリムsmall反転2ウミガメの殆どの種は絶滅危惧種とされ、このままだと近い将来、世界からいなくなってしまいます。何故、数が減少しているのか、皆さんはご存知ですか?悲しいことに、人間がウミガメの個体数の減少に大きな影響を与えているのです。

 

乱獲

現在でもウミガメは様々な国で食用もしくは装飾品などとして乱獲されています。成体だけではなく、浜に産卵した卵を食用としているところもあります。さらに、油、軟骨、革、甲羅を目的として捕らえることもあります。タイマイという種類のウミガメの甲羅は日本では「べっ甲」と呼ばれ、現在でも伝統工芸品として和装の結婚式などで使われており、とても有名です。しかしタイマイは特に個体数が少ない絶滅危惧種です。最近では、タイマイの甲羅を目的とした乱獲は減ってきてはいますが、未だに需要は絶えません。

海洋ごみ

ウミガメが住む海には毎年大量のごみが排出されています。直接海に放り込まれるごみだけではなく、陸地から風に運ばれて海にたどり着くごみもあります。つまり、都市でポイ捨てされたペットボトル、ビニール袋、吸い殻等も海に入り込んでしまうのです。

特に悪影響を及ぼしているのはプラスティックごみです。クラゲを主食とする種類のウミガメにとって、水中を漂っているビニール(プラスティック)袋はクラゲとよく似ているため、誤食してしまうのです。また、海面近くを漂って生活する発達段階の子ガメは、海に浮いている物を何でも食べてしまうので、ごみを食べる可能性が高いのです。

間違えて食べてしまったら、吐いてしまえば良いと思われるかも知れませんが、ウミガメは固形物を吐く事ができないのです。それは、水中で捕食するウミガメの喉に、固形物(えさ)と一緒に飲み込んだ余分な水分だけを排出し、固形物は逃がさないようにする多くの突起が下向きについているからです。つまり、液体は出せても、一度口に入った固形物は外に出せないのです。

こうしたごみの飲み込みは致命的です。鋭利なごみは内臓に刺さる危険があります。また、ごみが腸に詰まる事で消化器官にガスが溜まり潜水できなくなると、捕食困難による餓死や、ボートとの衝突による死亡が多くみられます。

海に廃棄され浮遊する釣り糸や網も大きな問題です。ウミガメをはじめとした海洋生物(アシカ、イルカ、クジラ、サメなど)に絡まってしまうのです。海洋生物はもがいて引っ掛かったものを取ろうとするのですが、余計に絡まってしまい、そのまま息絶えてしまう被害が出ています。

こうした問題は私たちが意識を高め、行動を見直していくことで改善できる事だと言えます。例えば、商業目的で乱獲されたウミガメの製品を買わない、買い物の時にはマイバックを持参して、ビニール袋のごみを減らすなど小さな事で構いません。全員が取り組めば、それは必ず大きな結果に繋がります!!

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