NEWSLETTER Vol. 5 2012 年 4月

      2016/05/03

『おかしいけれど本当の話。』By Helen Darbellay イプスウィッチ コアラ保護協会

ikps-helenコアラには道路の感覚がありません。また、ふつう犬が襲ってくるまでは犬を敵だとも思っていません。コアラはただ木に登って、食べて、寝て、繁殖したいだけなんです。不幸にも、その過程において彼らは自分達をたくさんの奇妙な状況や困難に陥らせてしまうのです。
たとえばそれは、喉が渇いて水場の権利をかけてドーベルマンと闘ったコアラのように。珍しいことには、この時はコアラが勝利したのです。犬はしまいには脅かされメソメソし(とても悲嘆にくれて)コアラが犬の皿から水を飲んでいる間、自分の犬小屋で体を丸めていました。(その犬の飼い主は、私に凶暴な動物を彼女の庭から取り除いて欲しいと頼む為に電話を掛けてきました――私は犬の方を取り除こうという気持ちに駆られましたが!)
若いオスのコアラは学校に行こうと決めました。彼はカミラ公立学校に入ろうとしましたが、殆どの生徒のように門を通り抜けられませんでした。また、わんぱくな生徒のようにフェンスを登る事も出来ませんでした。それでもそのフェンスを通り抜けてみようとしたのです。そして彼は完全にフェンスに嵌って動けなくなってしまいました。同じ週に二回も!明らかに、彼は一回目の失敗に懲りて教訓を得るという事がなかったのです!
ローズウッド駅で切符も買わずに電車に乗ったコアラもそうです。(おそらく彼は席を使わないのだから、切符が要るなんて思わなかったのでしょう。)彼は無銭乗車で「捕まり」、ワロン駅で強制的に電車から降ろされました。実際、これはちょっとしたジレンマを引き起こしました。――どこに彼を戻すのか。彼が来たところへ?それとも彼が行こうとしていたところへ?
アンバレーにあるオーストラリア空軍基地の警備室に行き着いてしまったコアラもいます。(これはちょっとした悩みの種です。それというのも、このコアラは警備を破っただけでなく、我らの訓練され恐れを知らない国防軍の隊員を酷く怖がらせてしまったのですから。事実、隊員たちは私がこのコアラを安全に保護するまで、私とコアラを閉じ込めてしまったのです)。
お母さんコアラと背中に乗った小さな赤ちゃんの話です。彼らは、道路の真ん中に長い時間座っていました。でもレスキュー隊が到着するまでにはいなくなっていました。やっと、とても高い木の上にお母さんコアラを見つけたのですが、赤ちゃんがいません。確かに赤ちゃんは背中に乗ってもいないし、お腹に抱っこされているでもなく、安全にお母さんの袋に入っているわけでもありません。深夜2時、4人が一時間以上も懐中電灯を持って藪の中に入って落とされた赤ちゃんの捜索をしました。そんな中、お母さんコアラに安全にくっついた赤ちゃんが、私たちのすぐ頭の上のとても小さな木に座っているではありませんか。触れるほど近くで捜索を見ていたのです。これは典型的な、別のコアラと間違えたケースだったと判明したのです。私たちが最初に見つけたコアラはオスだったのです。(なるほど、通りでオスのコアラの背中や袋に赤ちゃんがいない訳です)。お母さんコアラも、赤ちゃんも、偽者ママも、みんな順調でした。……でも、どれくらいの間、順調でいられるでしょう?その正に前日には、ブルドーザーが道路の反対側の生息地を破壊していたのです。
笑うのはここまでです……さあ、真剣になりましょう!全てのコアラ救助隊はこれと似たような経験談を持っています―「もしそれがそんなに悲しくないんだったなら、可笑しい」というタイプのお話を。私たちは、皆、「文明化」 の重圧がコアラ達に押し付けられる時や、「開発」がこの世界の中の彼らの小さな部分に到達する時、また彼らの小さな世界がほぼ文字通り一夜にして消えてしまう時に、無邪気なコアラ達が経験する混乱を目撃してきたのです。

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