2019年3月 体験談(初級)

   

北添 日菜

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私は野生動物の保護に興味があり、この実習に参加しました。この実習では、オーストラリアと日本の野生動物保護の違いについて学ぶことができました。また、日本での野生動物の保護に携わる獣医師としてできることがわからなかったのですが、オーストラリアを参考にした組織を作るということを知ることができました。そして、オーストラリアで獣医師として働いていらっしゃる人がいることを知り、外国で野生動物保護に携わるという、小さい頃からの夢が可能性がゼロではないことを知ることができました。
今回の実習で、考え方や将来の道が広がり、日々の勉学に励みたいと思いました。また、今回の実習でオーストラリアの動物たちにより興味が湧いたので、自主学習に励みたいと思いました。

S・K 神戸大学農学部応用動物学コース

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このトレーニングコースを通じて、オーストラリアの野生動物に関する考え方や取り組みが、日本とは全く異なっていることを実感しました。日本でも、都市開発が進んでいることにより、野生動物の居場所がなくなっていっていることや、生物多様性が失われていっていることが問題視されていることは、学校の授業やニュース番組などを通じて、以前から知っていました。しかし、それは人間活動によって傷ついた動物を擁護するという観点ではなく、そのような環境に置かれた動物たちによる人間生活に及ぶ影響という視点で述べられていることが多いように思います。一方オーストラリアでは、人間と動物を対等の立場で考え、国全体で守ろうとしています。

David Fleay Wildlife Parkでは、カモノハシやビルビー、ツリーカンガルーといったオーストラリア特有の動物をはじめとした、様々な動物についての生態、餌の配合、飼育環境などを、実際に作業をさせて頂きながら学ぶことができました。その際、それぞれの動物種または個体にあった、より自然に近い環境のもとで動物を飼育していること、エンリッチメントを充実させることで、動物になるべくストレスを与えない工夫が多くなされていることに感銘を受けました。また、飼育動物を野鳥などの野生動物と自由に接触できる環境で飼育することにより、野生下で感染症などが発生した場合にいち早く察知し、対処できるようにしていることについても、閉鎖的な日本の動物園とは全く異なっており、オーストラリアにおける野生動物の考え方を学ぶことができました。

Currumbin Wildlife Sunctuaryでは、感染症にかかったコアラや、犬に噛まれて甲羅が割れてしまった亀、ヒナの時に連れてこられた猛禽類などの動物を野生復帰させるためのケアについて学ぶことができました。この施設では、運びこまれた野生動物を無料で治療を行って野生復帰できるようになるまでケアを行っており、ここでもオーストラリアの野生動物に対する政策が日本よりもかなり進んでいることを実感しました。また、実際に治療風景を間近で見させて頂いたり、コアラの解剖実習をさせて頂いたことも、日本では決してすることのできない貴重な経験となりました。

これらの施設での実習日以外には、カヤックに乗って野生のコアラや鳥、コウモリの観察を行ったり、フリーデイには、このトレーニングコースで出会った仲間とゴールドコーストで観光をしたりしました。たったの2週間でしたが、毎日新しい発見ばかりで、充実した、楽しい日々を過ごすことができました。このトレーニングコースに参加することができて、本当に良かったです。このトレーニングコース中に手厚いサポートをしてくださったAJWCEF の皆様、各施設でたくさんのことを教えてくださったレンジャーさんやスタッフの皆様、そして共に過ごしたかけがえのない素敵な仲間には、感謝の気持ちでいっぱいです。

Aki 大学生

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このコースで、日本ではあまり見ることのできないオーストラリアの固有種について生態や特徴など詳しく知ることができ、興味深かったです。David Fleay Wildlife Parkの展示方法は野生の環境を模倣した開放的なスペースが印象的でした。Currumbin Wildlife Hospitalではそこに来る野生動物の90%が人為的要因によるものと知り、共存していくには大きな課題であり、対策をみんなで考える必要があると感じました。また保護された野生動物は野生の感覚を忘れないように早く自然に返せるような工夫が多く見られました。そして、今回見学させていただいた施設はどこも多くのボランティアと寄付金により運営されているところを見てオーストラリアの多くの方々が動物の幸せを考えていることに驚きました。日本とオーストラリアでは、動物に対する意識の違いを感じ、今回多くのことを教えてくださった方々のように様々な人に伝え、知ってもらうことが大切だと思いました。海外で動物について自分の目で見て体験することは私の意識を変えてくれる貴重な経験でした。この経験を将来に生かせたらいいなと思っています。ありがとうございました。

N・M 大学生

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今回オーストラリアで動物について学ぶと共に、日本における動物保護の在り方についても考えることができた。印象的だったのはRSPCAの見学である。RSCPAの運営費の多くは、国民の寄付によって賄われていた。また里親になりたいという人は多く、施設は明るい雰囲気だった。オーストラリアの現場を見て、国民の動物福祉への関心度の高さを感じた。意識が向上することで、動物保護のシステムも整っていくだろう。自分も学んだことを日本で発信し、一人一人が動物福祉について考えられるように促していきたい。
また今回の実習で海外の視点から日本を知り、日本の動物保護活動における問題点が見えてきた。日本とオーストラリアでは動物保護の目的の方向性が異なっており、それぞれの国に既存のシステムがある。そのためオーストラリアの優れた制度をそのまま日本に取り入れることはできない。今後は日本の現状を学ぶと共に、オーストラリア含め、他の様々な国の動物保護システムを学んでいきたいと思う。広い視野を持って学び、各国で共通して優れている部分を抽出して、どうしたら日本に取り入れていくことができるのかを考えてみたい。

Y・U 大学生

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私は初級トレーニングコースに参加して日本とオーストラリアの人々の野生動物への意識や概念の違いをとても感じました。オーストラリアの人々の方が生活の中に野生動物がいて優しい眼差しで見ていると感じました。日本でも意識が変わって野生動物を助けてあげたいと思う人がもっと増えるといいなと思いましたし、自分がそういったことを発信していかなくてはいけないと思いました。今後の大学での学習でもオーストラリアで感じたことを生かしていきたいです。

 

T.N. 大学生

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元々、野生動物保護・管理に興味があり、これらについて学べる良い機会だと思ったので今回のトレーニングコースに参加しました。
2週間のトレーニングコースを通して、オーストラリアにおける人と野生動物の関わり合いの一端を目にすることが出来、非常に有意義だったと感じています。
1週目に行ったカランビン・ワイルドライフ・サンクチュアリでは、日本ではあまりおこなわれていない野生動物の救護・リハビリの過程を見ることが出来、貴重な経験になりました。傷ついた動物たちを野生復帰させることに対しての様々な努力や工夫には何度も驚かされました。また、自分は獣医学生なので、コアラの解剖は非常に勉強になりました。大学の授業で扱う動物との違いや有袋類特有の構造はとても興味深かったです。
2週目に行ったデイビッド・フレイでは実際の作業を通して動物の飼育管理について学ぶことが出来ました。自分が想像していたよりも細かいところに気を配った作業がおこなわれており、スタッフの方々が動物に寄り添って仕事をしていることがよく分かりました。同時に、スタッフの方々と話せることが出来る時間が多くあり、英語を使ってコミュニケーションをとってみる良い機会になったと思います。
他にも野生のコアラやオオコウモリの生息地を見ることが出来たカヤックやフリーデイで訪れた国立公園は、オーストラリアの自然の豊かさや野生動物の身近さを肌で感じることが出来たので印象に残っています。どのプログラムも楽しく、良い思い出になりました。
今回のトレーニングコースで得た知識や経験は、どれも自分にとって財産になるようなものばかりでした。今後、野生動物の保護・管理に関わるという目標を叶えるための糧にしたいと思います。
最後に、AJWCEFの皆様には通訳・生活面等で多くのサポートをしていただき、ありがとうございました。異国の地での慣れない生活でしたが、おかげさまで安心して過ごすことが出来、充実した2週間になりました。改めて、感謝申し上げます。

K・S 大学生

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私は大学の友人と3人で初心者コースに参加しました。このコースでは主に、デイビットフレイ野生動物公園とカランビン野生動物サンクチュアリという2つの施設に行き、動物飼育の手伝いや動物の生態を学びます。
デイビットフレイにはオスのカモノハシのゴリーがいて、小屋で休む姿や泳いでいる姿を見ることができました。私はカモノハシが好きなので、本物のカモノハシに会えたことは大切な思い出になりました。他にもハリモグラ、ヒクイドリ、木のぼりカンガルー、ビルビー、ウォンバットなど日本では一部の動物園でしか見られない貴重な動物にも間近で会うことができました。
獣医学的な学びとしてはコアラの解剖やタスマニアンデビルの腫瘍の話が興味深かったです。日本とオーストラリアでは、動物園にいる動物種、展示の仕方、野生動物に対する考え方、アニマルウェルフェア、国民性、車の速さなどは全く異なります。他の国と比べてオーストラリアでの人々と動物の関係が最も理想に近いのではないかと私は感じました。学んだことはいつかパワーポイントにまとめられたらいいなと思います。
宿泊施設では1人部屋が異様に大きかったり、自炊したり、ペーパーが足りなくなったり、Wi-fiが繋がらなかったりして面白かったです。私は英語に慣れていないのでコースの日程表にはギョッとさせられましたが、特に困ることもなく二週間平穏に過ごすことができました。私はオーストラリアの国民性がとても好きになったので、留学するならオーストラリアにしようと思います。貴重な体験をありがとうございました。

E・K 大学生

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日本で獣医学を勉強する身として、動物虐待や殺処分、絶滅の危機にさらされている日本固有の動物のニュースにいつも心が痛く、他の国ではそれらの問題にどう対処しているのか見てみたい、というのがこのトレーニングに参加した理由の一つでした。現地につくとすぐ、あちこちに様々な種類の野生動物が走り回っている様子、また、どの飼育施設においても、自然の中に人が入っていくような展示方法は、話には聞いていたものの、衝撃的でした。動物の幸せを人間の幸せと同等レベルに考え、動物たちと共存している様は、理想の環境そのものでした。授業でアニマルウェルフェアについて学ぶ機会はもちろんありましたが、どこか実現できないのではないかという気持ちがありました。オーストラリアで生活するうちに、人々の意識次第でよりよく変えることが出来るのだと確信しました。

またトレーニングを通じて感じたのは、自分の意見を述べることの大切さです。はじめは、実習や講義の中であなたはどう思うか、と聞かれても、他の子の意見に同調したり、笑ってごまかしたりしてしまいがちでした。そんな中、現地のスタッフの方に、YesかNoか、なぜそう思うのか、自分の言葉で主張しないといけないと諭され、はっとしました。元々あまりそういったことが得意ではないうえ、日本ではそのような機会が少ないため、よくないとわかっていながらも、主張することを避けがちだった自分を強く自覚したからです。それ以来、積極的にわからないことを質問したり、ルームメイトやスタッフの方と意見交換したりすることを心掛け、自然と思っていることを臆さずに言葉にできるようになりましたし、そうすることで、以前より深く自分の意見を考えるようになったと思います。

一人での参加で、他の方より学年も上だったので、トレーニングが始まるまでは少し心細く思っていましたが、現地の方はみなフレンドリーで、拙い私の英語を理解しようとして下さる優しい方ばかりで、実習中も普段の生活の中でも困ったことがあれば、いつでも手を差し伸べてくださいました。また実習初日に初めて出会った参加者の皆さんともすぐに打ち解けることができました。ルームメイトみんなで協力してご飯を作ったり、現地の方を夕飯にお招きしたり、参加者全員ででも、BBQやパーティーをしたり、Free dayに一緒に出掛けたりとオーストラリアの生活を存分に楽しめました。この2週間を通じて、勉強面はもちろん、精神面でも自分の変化を感じることが出来ましたし、迷っていた自分の将来を真剣に考えるきっかけになりました。このトレーニングに参加して、本当に良かったと思います。CWS,DFWP、AJWCEFのスタッフの皆さん、一緒に勉強した17人の参加者の皆さん、本当にありがとうございました。

K 大学生

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私はこのトレーニングツアーが初めての海外だったこともあり、行くまではとても心配でした。しかし、帰ってきた今、トレーニングツアーに参加するという決断をして良かったと心から思っています。
参加して良かったと思える点は大きく4つあります。
1つ目は普通はなかなか経験できないようなことができたことです。オーストラリアの動物園の実習やコアラの解剖などとても貴重な経験でした。日本ではほとんど見られないような動物も沢山見られました。また、オーストラリアの人々の動物に対する考え方を知って日本とは異なる点も多いことを知り驚きました。
2つ目は英語の勉強に意欲がわいたことです。今までは英語の勉強をしたいと思いつつもなかなか始められていなかったのですが、英語を話せるようになって海外の人とコミュニケーションを取りたいという意欲が強くなり、今はリスニングの勉強を中心に頑張っています。
3つ目はオーストラリアを満喫できたことです。自由な時間も多かったので、オーストラリアの観光も楽しめました。オーストラリアの人はフレンドリーで親切な人が多く、とても助けられました。私ももっと他人に親切にしなくてはならないと痛感させられました。オーストラリアのスーパーで売っているものは日本にはないものが多く海外が初めての私にとっては特に興味深かったです。牛乳とチョコレートなどのお菓子がおいしかったです。オーストラリアに行っている間にかなり太ってしまいました。
4つ目は沢山の人々に出会えたことです。実習でお世話になった方々、共に参加した学生の仲間たち、AJWCEFの方々などとの素晴らしい出会いが沢山ありました。
オーストラリアで2週間の濃厚な日々を過ごせたことを考えると参加費の金額はとてもお得だと思います。本当にありがとうございました。

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