2022年 基礎トレーニングコース体験談
T.K.さん
オーストラリアでの野生動物の保護活動や保護に対する考え方といったことは日本のものよりも進んでいるといった話はよく耳にはするものの実際にどのようなことが行われておりどのような面で進んでいるといわれているのか実際に現地に行って肌で感じてみたいと思ったのがこのトレーニングコースに参加しようと思ったきっかけです。
この基礎トレーニングコースを通して、まず最初に動物公園の飼育動物に対しても、野生動物に対してもオーストラリアでは動物と人との距離がとても近く感じました。その人と動物との距離の近さが一概にいいものとは言い切れないものではないことも学びましたが、野生動物の保護活動や虐待動物などに対する寄付やそれらの世話等を手伝うボランティアの人の多さから動物を身近に感じ、野生動物、飼育動物ともにできる限り幸福に暮らしてもらおうとするオーストラリア人の考え方が感じ取れました。しかし、そのような考え方を持つ人が多かったとしても人為的なこと、ものが原因での野生動物の事故や生息地の減少などがなくならないという現状があり、そこから野生動物保護活動の難しさを学びました。また。動物公園や野生動物のリハビリ施設では、種によって、個体によってしっかり健康状態を把握し、食事内容や食事量サプリの有無などまで考えいたり、エンリッチメントをしっかり考えた環境を整えたりと、飼育管理における大変さや飼育管理において動物の幸福を追求するために考えなくてはいけないことを実習を通して学ぶことができました。
英語が得意というわけではなく苦手意識すらあったので、この基礎トレーニングコースに参加するまでは不安でいっぱいでしたが、講義では通訳をつけてくださったため、特に不便なくトレーニングコースを終えることができました。また、日常生活では、トラブルがあったり少しでも困っているとオーストラリアの人がすぐに声をかけてくださり、そのやさしさに助けられた2週間でした。
最後になりますがこの基礎トレーニングを企画し、現地においても多くのサポートをしていただた、AJWCEFのスタッフの皆さん、様々な貴重な体験をさせてくださった、CWS、DFWP、RSPCA、Bats QLDの現地スタッフの皆さん本当にありがとうございました。
大学2年 女 (20)さん
大学のサークルでこのコースの募集が流れてきたため応募させて頂きました。
参加者は他校の生徒や社会人の方まで沢山の方々がいて、みんなと友達になれます。
実習は日本では絶対に経験出来ないことや生涯経験出来ないことを沢山経験することが出来ます。
英語はスタッフの方々が通訳してくださるため聞き取れなかった...ということは無かったです。
私は特に野生動物からペットとして買われている動物まで、日本と海外の動物に対する扱いの違いについての内容はとても興味深いものでした。
フリーデイの日には、参加者の方々といくつかのグループに分かれて(宿泊班や実習班)行きたい場所を決めて自分たちで移動して自由に遊ぶことが出来ます。
必ず自分の人生に大きな影響を与えてくれる貴重な、そして楽しい時間になると思います。
H.K.さん
私は野生動物の保護活動に興味があり将来は海外でそのような仕事について働きたいと思って進路に悩んでいた際に、AJWCEFの基礎トレーニングコースを見つけました。
今回のトレーニングコースで最も驚いたことは、動物に対する国や人の考え方の違いです。オーストラリアでは、傷ついた野生動物をはじめ虐待を受けた飼育動物など人から守るという考えが根底にあり、そのための寄付やボランティア活動が充実しています。一方、日本では野生動物と人間の世界を隔て、人を動物から守るという人間を主軸にした考え方の違いがあります。このため動物に対する人や国の姿勢や理解は、日本の方が厳しい状況にあるのだという事を実感しました。
カランビン野生動物病院は寄付で成り立っており、虐待を受けている、もしくは飼育できなくなった伴侶動物を引き取るRSPCAという施設は大部分がボランティアの方の協力によって活動を維持できている事に驚きました。治療後に野生に戻せない動物はDavid Fleay Wildlife Parkのような施設に引き取られ、野生に近い環境で展示することで訪れた人に野生動物を身近に感じてもらい、教育の場になる施設もあります。オーストラリアがどうして野生動物や伴侶動物に対する国や人の意識が高いのか、見学した施設ごとに様々なことが得られとても勉強になりました。
基礎トレーニングコースでは野生動物の治療の様子を見学できたり、レンジャーさんがどのような仕事をしているのか実際にやらせていただくなど貴重な経験が沢山できました。特にコアラの解剖は日本では見ることができないのでとても印象に残っています。カモノハシや木登りカンガルー、野生のコアラなどオーストラリアでしか見られない魅力的な動物達にも沢山出会うことができとても嬉しかったです。
また動物の勉強のみならず、コースに参加した仲間と海外で自炊をしたり、観光地まで自力で向かうなど初めての挑戦が沢山できたことも本当に良かったです。行く前は自分の英語に自信がなく不安でしたが、完璧な英語でなくても伝えようと努力することが大切であり、AJWCEFのスタッフの方が通訳してくださったり仲間が助けてくれました。次はもっと自分の言葉で聞きたいことを聞けるように日本でも英語の勉強を頑張りたいと思います。
飛行機の欠航や天候の影響によるスケジュール変更など、ハプニングも沢山ありましたがすべての経験が自分を大きく成長させてくれる素晴らしい体験になりました。
コロナ禍でも安全に基礎トレーニングコースを終了することができるように尽力してくださったAJWCEFのスタッフの方をはじめ、研修先の施設の方へ心から感謝申し上げます。そして沢山の刺激を与えてくれた仲間との出会いにも感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
もし、参加するか迷っている方がいらっしゃったらぜひ挑戦してみてほしいです。必ず素敵な出会いがあり、新しい発見をすることができます。
鈴木 優子さん
こんにちは。私は社会人7年目の看護師です。「どうして看護師さんがこの研修に?」と思われるかもしれません。
私がこの研修に参加したきっかけは、初めは本当にただただ動物が好き!オーストラリアの動物に会いたい!というその一心でした。
職場でのコロナ患者も含め救急患者と関わる毎日に、少し疲れてしまっていたという事もありました。夫にも背中を押してもらい今回の研修に参加させて頂きました。
はじめての1人での飛行機、英語圏での共同生活。歳が離れている友人達との会話。日本ではない動物たちとの出会い。何もかも新鮮でした。初めは、周りの参加者に溶け込めるか不安で仕方ありませんでした。しかし沢山言葉をかけてもらい、英語が話せなく困っていると助けてくれ、、、。素敵な仲間たちと出会う事ができ本当に人生の中で忘れられない経験となりました。最初は安易な考えで参加しましたが、研修を進めていくうちに動物について考えさせられる事が多くなってきました。
研修が進んでいく中で、「今、私が動物たちのためにすぐに出来る事はなんだろう?」と常に考えていました。そんな中でRSPCAで印象に残った事があります。
それは、「人間と人間の争いによってその怒りが動物へ向く事がある。また動物へ虐待を行った人間は精神的な病気がある人も多い。オーストラリアは動物と人間がうまく共存している。」という内容でした。
その話を聞いて、私が出来る事は精神的な問題がある人を看護し健康回復を促すということです。また動物が人間に与える孤独感の緩和や幸福感などの効果を知ってもらい、人間にとって動物の存在が大きいことを感じてもらう事です。そうする事で精神的な問題を抱えている人は少なくなり、動物虐待も減らせると思います。
オーストラリアで飼育されていた動物たち、またそれに関わる施設のスタッフの皆様は、どこかみな幸せそうで生き生きとされていました。日本も人間と動物が幸せに共存のできる国になって欲しいと思います。
最後にajwcefの皆様、各施設のスタッフの皆さま貴重な経験をありがとうございました。
そして、一緒に2週間を過ごした頼もしい友人達にも感謝です。本当にありがとう。