オーストラリアは昨夏の山火事からの回復のため2,500万本の植林 を行うことになった 2021年3月30日

      2021/03/30

『Australia to get 25 million trees to help recover from last summer's bushfire』(英文PDF)

The Sunday Morning Herald 2020年9月21日
Nick O'Malley記

担当:RM

《要約》

グリーニングオーストラリアと大製薬会社アストラゼネカは、荒廃した土地に2,500万本の木を植えるプロジェクトを始める。このプロジェクトは、国として今までで最大級の、個人的な資金提供による復旧プロジェクトである。

プロジェクトは、約20,000ヘクタールへの植林を行い、今後25年以上にわたり、年間100万台近い車を道路から排除するのと同等の、425万トンの二酸化炭素を吸収するという結果となるであろう。

プロジェクトの、アストラゼネカが担う部分としては、2025年までに二酸化炭素の放出を実質ゼロにし、2030年までにはカーボンネガティブを達成する。そのプロジェクトの一環として、アストラゼネカは、AZフォレストと呼ばれるプログラムで世界中に5千万本の植林を行うことを約束した。ブラックサマーの山火事があったため、アストラゼネカはその半分の植林をオーストラリアで行うことにしたのだ。

「オーストラリアは、昨年の壊滅的な山火事の後の森林再生という非常に具体的なニーズがあります。従って我々の労力を最も必要とするところに注ぐのは納得のゆくことです。」とリズ・チャトウィン、アストラゼネカオーストラリア/ニュージーランド社長は言った。

プロジェクトの実施は、グリーニングオーストラリアが、モリソン内閣の野生復興基金から受けた500万ドルの助成金の補充を基に、2月に展開し始めた種子銀行の在庫で行う。

プロジェクトは、シドニー大学が所有する、ニューサウスウェールズの南の高地にあるアーサースリーへの20,000本の植林を火曜日に始める。さらに2025年までに合計2,500万本に達するように、ヴィクトリア、ニューサウスウェールズ、オーストラリアの西側および南側、タスマニアにわたって、毎年500万本の植林を行うことになっている。

このプロジェクトにより、山火事によって影響を受けた、絶滅危惧種の生息地や生息回廊が作られ保存されるであろう。つまりコアラやリージェントハニーイーターの食物を得る機会を増やすために、ユーカリプンクタタやユーカリメリオドラ、同様に絶滅危急種であるテリクロオウムの重要な食料となるカジュアリーナのような種類の木に重点を置いて植林するのである。

サンドヒルダナート、クサムラツカツクリ、フクロミツスイ、クロテワラビーのような、他の絶滅危惧種もまた生息地の拡大による恩恵を期待できる。

農場主たちが新しい生息地を手入れや保存をするための資金を使えるようにするため、この地域において優先順位の高い土地や生息地持つ個人所有者が特定され、グリーニングオーストラリアのプログラムの下、商業的な取り決めが結ばれた。

グリーニングオーストラリアの最高責任者ブレンダン・フォランによると、プロジェクトは、150の先住民と非先住民をビジネスの下請けや種の販売、植物の世話に従事させることにより、この先5年以上に渡って890もの地元の仕事を作り出すことができるであろう。

フォラン氏は、彼が2010年にグリーニングオーストラリアに加わって以来、組織は約6,000万本の植林を行ってきた。しかしこのグループでは、2030年までに33万ヘクタールにわたり5億本の植林を行うというように活動を広げることが決められたと言った。

多くの商業団体が気候変動に対処するプログラムを増加させたので、植林活動を支援することに興味を示す企業は急激に増えている、とフォラン氏は語った。

<感想>

2019年のオーストラリアの山火事は、規模が大きく、鎮火までの期間も非常に長く、その間、コアラを始め多くの野生動物が犠牲になったことを知り、心を痛めていた。しかしすぐに国や企業が再生のために動き出すのは素晴らしいことだと思う。森の再生には長い時間を要する。だからこそ野生動物の未来のために少しでも早く行動を起こすことが重要だと思う。

日本でも最近山火事が相次いで発生している。近隣の住民の危険については焦点があてられており、それはもちろん最重要事項であるが、森に住む動物たちの被害についても調査し、再生の道を探る機関があることを期待したい。

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