クイーンズランド州北部のヨーカ保護区にてここ13年で初めてコアラが目撃される 2021年3月16日

      2021/03/16

『First koala in 13 years seen at Yourka Reserve in Far North Queensland 』(英文PDF)

ABC Far North 2020年11月16日

Jemima Burt記

 担当:M.H.

《要約》

クイーンズランド州北部の保護区にてここ約10年で初めてコアラが発見された。

ヨーカ保護区はタリ—の西に位置し、保全財団であるオーストラリア森林資源保全機構が管理する約43500ヘクタールの保護区である。この保護区はコアラ本来の分布域の最も北端に位置する。

 

先月、野生生物保護ボランティアの人がコアラ特有の鳴き声を聞きつけ、健康なオスが木の幹にしがみついているところを発見した。保護区の管理者であるポール ヘイルズさんは、コアラを見るのは2007年に財団がこの地域を管理し始めてから初めてだと言う。「コアラというものはそこにいるとわかっていても見つけるのが難しいのです。」と彼は言う。「あの小さな灰色の体がすぐに同じ灰色の木の間に紛れて見えなくなってしまうのです。」

 

ヘイルズさんによると、野生生物保護管理団体からのボランティア二人がコアラの鳴き声を聞き、次の日に彼に報告したそうだ。「そのため私は翌日の夜に数時間外を散策しました。温度センサーと白い懐中電灯を身に着けて。あまり役に立ちませんでしたけれどね。」と彼は言う。「私がまさに散策を切り上げて立ち去ろうと思い、もう一度周りに懐中電灯を向けたらそこにいたのです。突き出た木の根元に私を見つめながら座っていました。」「大変穏やかで、とても健康そうな雄のコアラでした。」

 

ヘイルズさんによるとその区域ではほかにも目撃情報があったが、今回の発見は保護区にもっと他にもコアラがいるのではないかという希望を与えてくれたそうだ。

 

自然の象徴が国立公園を避ける

ヨーカ保護区はもともと牧畜の行われていた土地であった。しかし過去に大規模な開拓が行われたことがなかったため、オーストラリア森林資源保全機構はこの土地を未開拓の森林地帯として復元することができた。研究者のアリスター メルザーさんによるとクイーンズランド州のコアラの棲み処の大部分は、ヨーカ保護区のような場所や家畜に草を食べさせているような放牧地であるそうだ。

 

「私がお話しした広範囲に渡る分布の多くは国立公園の中ではなく農地に広がっています。」と彼は言う。「そのため実際には例えば放牧地の牧場主が管理している未開拓の森林地帯が、多くのコアラに利用可能な棲み処の大部分を占めていると考えられます。」彼によるとコアラは、北はクックタウンまで、西はヒューエンデンまでの地域で目撃されているという。

 ただ彼によるとコアラの北部と西部における密集度は南東部よりも低いそうだ。「クイーンズランド南東部は一番収容能力が高いが、クイーンズランド北部、西部へ移動するにつれてコアラの1ヘクタール当たりの密集度は低下する。」とドクター メルザーは言う。

彼によると気候の変動性もコアラの個体数に影響を与えているようだ。「大規模な干ばつが続いた際には個体数が激減します。」とドクター メルザーは言う。

「そして、実際には、コアラの生息地域はこれらの長期干ばつのために地方へと広がっていた避難エリアへと退いていく」

 

彼によるとこの発見は保護区の重要性に働きかけるという。

「私たちは大変重要な気候変動の極端な期間に直面しています。」とドクター メルザーは言う。

「そのためこれらのコアラが低い密集度で存続して繁栄することのできる自然の未開拓の森林地帯は、種の存続において重要なのです。」

 

<感想>

 Queenslandの中でもコアラがみられる地域が限られていることに驚きました。また、コアラの保全のためにはまずコアラの棲み処となる環境を保護することがとても重要であると実感しました。森林の保護を進めることで野生のコアラの分布域を広げることができれば、森林火災が起きた際などにもコアラの個体数が一気に減少してしまうことを防げるのではないかと思います。

 - AJWCEFブログ