島の新しいすみかが、ギルバートネズミカンガルーの希望を高めさせる 2017/2/7
2017/02/07
『New island home boosts hopes for Gilbert’s potoroo』(英文PDF)
ABC NEWS 2016年7月12日
担当者:Togy94
《要約》
世界で最も珍しい有袋類は新しいすみかをもち、調査員は西オーストラリアのギルバートネズミカンガルーの数が増えることを願っています。
ギルバートネズミカンガルーは1840年にオールバーニーの近くのTwo Peoples 湾で初めて発見されましたが、再度、目にされることはなく1994年まで絶滅したと考えられていました。
自然公園や野生動物を管轄する政府機関(Department of Parks and Wildlife)主任科学研究員トニー・フレンド博士(Tony Friend)は、およそ70頭しか生存していないと推定しました。
それから2015年に、Two People湾自然保護区のギルバートネズミカンガルーの個体群は、1200ヘクタールの生息地が山火事になった際に壊滅されました。
“それは、ギルバートネズミカンガルーにとって酷く危険なことでした。なぜなら、山火事はいつ起こってもおかしくないものですが、その山火事が一つでも起きれば、その個体群、そしてその種そのものを全て消してしまい兼ねないからです。”とフレンド博士は言いました。
“ですから、我々は1994年のギルバートネズミカンガルーの再発見以来、火事が起きても種を確保できるように、ほかの生息地を確立するため、何年も必死に取り組んできました。
新しい生息地としてTwo people湾沖にある、およそ90ヘクタールのごつごつした地形のMichaelmas島が選ばれました。
フレンド博士によると、この島には捕食者(天敵)が少ないことが選ばれた理由の一つだそうです。
“我々は新しい生息地へ移動させるのに、山火事の後2~3か月で出来ると思いました。”
“しかし、Michaelmas島が新しい生息地として良いかどうか、リリースして良いのかを判断するのにそれ以上の時間がかかっています。”
Waychinicup 国立公園の害獣が入らないようにしてあった囲いの中で保護されていたいくつかのギルバートネズミカンガルーが昨年末に固有種のニシキヘビの餌食となってしまいました。
Two Peoples島のGardner山に移動された2匹のネズミカンガルー、そしてBald島の個体数が増加したことをうけ、フレンド博士はこの有袋類(ギルバートネズミカンガルー)の将来について慎重に楽天的な見通しを持っています。
“このような特殊な動物のために重大な責任のある仕事ができ素晴らしく思っています。”
“重大な責任があるということは、私を頻繁に悩すものでもありますが、一方で私達が得ている支援によりギルバートネズミカンガルーの未来は安泰ではないかと思います。” と彼は言いました。
今年これまでに、ギルバートネズミカンガルーは全国絶滅危惧種リスト(National Threatened Species trajectory list)に加えられました。
この動きは、連合政党の最近の連邦選挙における選挙活動で誓った公約により支援されており、ギルバートネズミカンガルー活動グループ(the Gilbert's Potoroo Action Group)は個体数の維持のために25万ドルを受け取ります。9(
《感想》
ギルバートネズミカンガルーのように生息地の減少や自然災害、天敵の存在により絶滅危惧種に指定されている動物は少なくありません。少しでもギルバートネズミカンガルーを保護するため世界ではどのような活動が行われているのか今回の記事を通して日本の方に知っていただけたら嬉しく思います。
新しい生息地でどう繁殖していくか見守っていきたいと思います。