希少なヤシオウムが、生息地の減少、クイーンズランドの遥か北で起こった山火事により絶滅危惧種として登録された 2023年1月11日

      2023/01/11

『Rare palm cockatoo listed as endangered due to habitat loss, bushfires in far north Queensland』(英文PDF)

ABC Far North
2021年11月11日
Kristy Sexton-McGrath and Adam Stephen記

 担当:R.M.

(写真)特徴あるヤシオウムが今危機にさらされている(提供:クリスティナ・ズデニエク)

【要約】

鳥類の世界では「リンゴ・スター」として知られている、貴重で華やかなオウムは、急速な数の減少を懸念して、その保全状況を絶滅危惧種に引き上げられた。ヤシオウムは、クイーンズランドの遥か北にあるケープヨークの頂上でしか見られない。スティックのような独自の楽器を作って行なう木の上でのドラミングも含めて。

 

研究者たちは、真っ赤な頬の特徴的な風貌をしたこの黒い鳥が、生息地の破壊や繁殖率の低下によって、野生での生息数が2,000羽にも満たないことから、その将来について長い間懸念を示していた。今、この鳥類のロックスターは、クイーンズランドでの保全状況を、絶滅危急種から絶滅危惧種に引き上げられてしまったのだ。

 

クイーンズ大学のクリスティナ・ズデニエクは、10年以上ケープヨークのヤシオウムを研究してきた。そしてこの鳥を保護させるために、クイーンズランド政府を動かし、保全状況の引き上げを実現させたのだ。

「ヤシオウムはオーストラリアでは象徴的でとてもユニークな鳥です。人間以外で唯一、音を出すための道具を作る動物なのです。」ズデニエク博士は言った。

「彼らはドラムスティックを作りそれでリズミカルなビートを刻むのです。ーそれは原始的な音楽ですが、確かにビートでしかもそれを雌の前でするのです。」

「ヤシオウムは大きな鳥です。とても魅力的で、野生でかれらを見た人は誰でもその荘厳な姿と美しい発声に驚嘆するのです。」

「彼らは美しい笛を持ち、人間のような呼びかけさえするのです。」

 

ケアンズの北、車で10時間ほど行ったケープヨークの両側にあるいくつかのコロニーで、ヤシオウムは生息している。彼らは樹齢100歳以上の古い木に巣を作ることを好む。最も大きな群れは、ロックハート川の先住民集落に近いアイロンレンジ国立公園で見つけられる。

ズデニエク博士によると、ヤシオウムは過去20年で既に顕著にその数を減らしている。それは主にサイクロンによる生息地の消滅、山火事の悪化、鉱山の採掘、繁殖率の低下によるものだ。

「私たちは、私たちが生きている間にヤシオウムが絶滅し得ると予想しています。」とズデニエク博士は言った。

「この鳥の生育率は、世界中のどのオウムよりも低いのです。雛のうち巣立ちを迎えるのは僅か23%しかいないのです。」

「雌は2年ごとに一度1個しか卵を産まないのですから。」

 

ズデニエク博士は、クイーンズランド科学技術委員会(STC)がヤシオウムを絶滅危惧種に引き上げる候補として受け入れたことは喜ばしいことですと言った。

「土地活用、特に開墾開発申請書がとても厳しくチェックされるようになるからです。」とも言った。

「ヤシオウムはとてもとても特別な生き物で、保護する価値があるのです。」

 

感想】

ヤシオウムは、この記事を読むまで全く知りませんでした。どんな鳥か、どのようにビートを刻むのか知りたくて、ユーチューブで確認しました。オウムの仲間なので、よく見るキバタンに似た風貌ですが、全体の黒と頬の赤のコントラストが印象的です。しかも枝を使ってビートを刻む姿はとても微笑ましく、このような鳥がいなくなるのは、宝物を無くすのと同じです。全ての動物が宝物ですが。

この記事は、ヤシオウムが絶滅危惧種として登録されたことを伝えるものですが、大事なのは、今後の具体的な保護政策と保護活動だと思います。それについても記事があれば訳したいと思います。

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