魚の油で覆われ、死にかけていたウミワシが自然に帰った 2020年11月10日

      2020/11/10

『Sea eagle released into wild after being found covered in fish oil and close to death』(英文PDF)

ABC News  2020年4月18日

Alison Branley記

担当:RM

《要約》

(1枚目写真)ラプター保護区で6か月間リハビリを受けたワシ(ABCニュース:スコット・ロス)

(2枚目写真)シロハラウミワシはタスマニアの南東、ブルニー島近くで放鳥された。

(提供:ブランウィン・スキャンロン)

 

大量に廃棄された魚や他の動物の死骸を入れた容器は、通常、廃棄業者によって廃棄されたものだ。

 

まだ若鳥ではあるけれど、シロハラウミワシが、6か月のリハビリの後初めて大きな翼を広げて、試しに羽ばたくのを見るのは素晴らしいことだ。

 

 

犠牲になった鳥は、昨年末ブルニー島で魚の油に厚く覆われているところを発見され、タスマニア島の南にあるラプター保護区でリハビリを受けていた。

 

特別な泡洗浄を数回受けた後、その鳥の羽は、新しい羽毛が見えるほどに回復した。その後、保護区スタッフは、魚や鶏肉を与える食事療法で体力を取り戻すようにした。

 

その鳥は、北ブルニー島の元の生息地域に戻るであろうとの期待を受けて、金曜日に南東の海岸から放鳥された。

しかしラプター保護区創設者のクレイグ・ウェブ氏は、「実際のところはわからない。彼に聞かなくては。」と本心を述べた。

ウミワシの羽は今はまだ茶色とクリーム色のまだらではあるけれど、成長につれて、その仲間たちと同じ色の立派な白い胸になる。

ウミワシの鋭い爪は、途切れなく海面を舐めるようになぞり、一回の素早い動作で1,2匹の魚を捕まえることができる。

 

シロハラウミワシは、タスマニアにいるのは1,000羽ほどのみで、絶滅危急種とみなされている

世界的には、あらゆる生息地を含めて、10,000羽から100,000羽とされている。

開発、送電線、車、そして風力タービンまでがその脅威となっている。

獲物を狩る鳥として、いったん獲物に集中すると急降下する。その時はどんな障害物も致命的になり得る。

 

ブルニー島の若鳥にとって、命を落としかねない、いわゆる死骸容器を見るのは珍しいことだ。

容器には大量の魚または他の動物の死骸が入っており、通常廃棄業者によって破棄されたものだ。

 

クレイグ・ウェブ氏によると、救助者はウミワシから鮭油の臭いがしたとのことだっだ。

「鳥は本当に汚い状態だった」と彼は言った。

「その羽は、非常にネバネバし、かつ艶のない状態だった。」

「これはかなり稀なケースで、過去にさかのぼっても最悪の出来事だ。」

 

放鳥のため、クレイグ・ウェブ氏はブルニー島反対側の桟橋の端まで歩いて行った。

波を捕まえるために待っているサーファーのように、彼は運河を横切る風を読んだ。

ちょうど一陣の強い風が吹いた時、急速な上昇気流を捕まえさせるために、彼はワシを力いっぱい投げ上げた。

 

 

「この鳥は行く準備ができていた。そして上空を美しく飛び回っていた」と彼は言った。

「ウミワシは尾羽がまだ成長不足だったかもしれない、、、しかし保護下で運動不足の状態に置くよりも、今が放鳥には実に良いタイミングだと、我々は信じた。」

 

ラプター保護区の主な使命は大型の鳥を救助し回復させることだ。さらに私的なウォーキングツアーも行っている。

「すべては野鳥を自然に返すためにやっていることだ。もちろん放鳥された鳥が全て生き抜けるわけではない。それでもこの鳥を自然に帰すことができて感動的なことだ」とウェブ氏は言った。「これこそ救護とその教育である」

 

 

もしウミワシを救助しなければ、他の動物の餌食となり、それは死を意味する。

「これらのウミワシは魅力的な鳥だ。」ウェブ氏は言った。

「だから私たちは彼らを守らなくてはならない。私たちが出来ることは全てやらなくてはならない。」

 

<感想>

救助されたウミワシが、リハビリを経て、無事野生に帰ることができ、希望の持てる内容でうれしかった。

傷ついた野生動物を保護し、最終的に野生に帰すのがどんなに難しいことか、私も地元の傷病野生動物保護団体に属しているので、よくわかる。地元では猛禽類を含む様々な野鳥、ムササビやたぬきなどの小さめの動物が毎月保護されるが、回復して野生に帰るのは半数以下。回復しても野生で生きていけそうもないと判断され、一生を県の施設で過ごす動物もいる。実際私が世話をした野鳥のうちヒヨドリは野生で生き抜くほど羽が強くならず、そのまま保護下に置かれている。野生の生活が厳しいことはわかるが、それでも自由に動ける生活をしてほしいと思う。

オーストラリアのコアラも、救助されリハビリを経て野生に帰されても、その後1年を生き抜くのは難しいと学んだ。野生動物への脅威が少しでも減るように、少しでも多くの人が状況を理解し、環境を守れたらと思う。

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