人里離れたQueeslandのビーチに打ち寄せられて数か月後、アオウミガメのYodaが海へ復帰した 2020年12月08日

      2020/12/08

『Yoda the green sea turtle released, months after
washing up on remote Queensland beach』(英文PDF)

ABC Capricornia 2020年3月29日

Erin Semmler記

 担当:M.H.

《要約》

人里離れた中央Queeslandのビーチに打ち寄せられてから約5か月、4000ドルもの食費を費やしたのち、アオウミガメが海へ戻って行った。

 Yodaが2019年11月にQuoin島のカメリハビリセンターに送り込まれた際、彼女はフジツボなどの甲殻類に覆われており、日焼けし、脱水して体重はほんの87kg程であった。しかしそれから5か月の間にYodaは完全に回復して体重は30kg程増加した。

 このセンターは2011年から200匹以上のカメを救助し回復させてきた。オーナーであるBob McCoskerさんによると、Yodaはそれらのカメの中でも最も私たちと交流をもつことができたであったカメであったと言う。「彼女は本当に掻いてもらったりくすぐられたりするのが好きで、彼女のことを触っている間後ろのヒレでその人の手にひっつかんでしっかりとつかまっていました。」と彼は言う。「彼女は本当に人間との触れ合いが大好きだったのです。」

 

「ラブラドールのよう」

 海洋生物学者であるLiam Turnerさんは、Yodaが保護され運び込まれてきた時からカメのリハビリテーションセンターに務めている。「彼女は他のみんなとは少し違います。彼女は水中のラブラドールのようです。」と彼は言う。「以前より少し健康になり始めてから、彼女は私たちとあまりべたべたしなくなりました。これは彼女がプールでの生活が嫌になってしまって、野生に戻りたいと思っているという良い兆候です。」

 アオウミガメは普通自然界にある海藻や藻を食べるが、病気のカメは回復するためにさらにタンパク質が必要である。TurnerさんによるとYodaは肉食になることをあまり気にしなかった。彼女はここに来た時明らかに大幅に体重が少なく、痩せこけていました。そのため体重をすべて取り戻すのにはしばらく時間がかかりました。」と彼は言う。「彼女はイカをすぐに気に入り、数日後には食べるようになっていました。」「彼女は大食いの掃除機の様でした。彼女は食べ始めるとすぐに体重を取り戻していきました。」

 Yodaはわずか数週間でセンターの集中治療タンクからプールへ移動した。

 

「やりがいが感じられる」

 Yodaの海への復帰は、島で勤め始めてから初めての大型のカメの復帰であったため、TurnerさんとTurnerさん夫人であるHarley Coenさんにとってとりわけ特別なものであった。

 「カメが来るのを見て、そしてそれを見送るのはやりがいの感じられることです。」と彼は言う。「変わっていると思われるかもしれませんが、良い意味で私は二度と彼女を見たくないのです。」たとえここ9年間でたくさんのカメを保護してきたとはいえ、McCoskerさんはYodaが海へ戻っていくのを喜びと悲しみが交錯した感情を抱いて見ていた。

  「私はただ彼女が漁師やボートに衝突しないことを願っているだけなのです。それが一番の願いです。」と彼は言う。「私は彼女がたくさんの卵を産むことを願っています。」「彼女に残されているあと10年から20年の間、彼女はさらに10回ほど産卵し、約数千個の卵を産むと考えられます。」「その中から、1匹のカメが生き残ることができるのです。」

 

一番の敵である釣り人

 McCoskerさんによるとYodaのようなカメにとって趣味で釣りを楽しむ人たちが一番一般的な脅威であったそうだ。「これが海における一番大きな危険です。」と彼は言う。「彼らはこのような動物を毎年何千匹も殺しており、自分達が動物を殺していることを何も知らないのです。」

 McCoskerさんによると釣りをする人たちが絶滅の危機に瀕したカメを捕まえようとしているということが一番の懸念事項ではなかったのだ。「人々が50-100メートルほどに切った釣り糸を投げ捨て、その糸がカメに絡まるという危険が常にあるのです。「私たちはこれにより手足を失ってしまった動物を何匹も受け入れてきています。」「釣り針だけでなく、彼らが残していく釣り糸やボートの衝突も危険なのです。」

 McCoskerさんはYodaの海への復帰が、これらの屋外での水上でのアクティビティを楽しむ人々へのメッセージとして届く事を願っている。「自分のごみは家に持ち帰って下さい。」と彼は言う。「釣り糸や針、カニを取る枝編みカゴを水に置いていかないでください。「釣り糸はそこから約1000年そこにとどまることになり、私たちはまだ大変長い時間この問題に向き合っていかなければなりません。そのため本当に注意深くいてください。このことを心に留めておいてください。」

 

<感想>

 私を含め、一般の人にとって野生動物の保護に携わるというのは少し難しいことのような気がしてしまいます。しかし今回の記事を通して「ポイ捨てをしないでごみは家に持ち帰る」というような簡単なことであっても、動物の命を助けることにつながるのだということを再確認することができました。このような小さなことから常に日々意識し、自然を大切にしていきたいと思います。

 

 

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