NEWSLETTER Vol. 1 2010 年 4 月
2016/05/03
グッデイ!”
オーストラリアではよく挨拶にこの言葉を使います。
太陽の光がさんさんと降り注ぎ、サンシャインステートと呼ばれるここクィーンズランド州にとてもよく似合う言葉です。
ブリスベンやゴールドコーストにはトレンディーな高層ビルが立ち並び、住宅などの土地整備も急ピッチで進んでいます。
そう、ここは世界でも有数の人口の増加率(国内外からの人の流入)の高い地域なのです。
また、この気候と日本の数倍もある広大な自然を求めて世界中から多くの観光客がこの州を訪れます。
でも、その観光客の中で、どれくらいの人がこのクイーンズランド州の自然や野生動物たちに今何が起こっているのか気付かれるでしょうか。
ここクィーンズランド州に住んでいる人たち間でさえ、東南クイーンズランドのある地域のコアラの数が過去十年間に約64%(推定6,246頭から2,279頭へ)も減少したこと、
世界でクイーンズランド州北部にのみ生息するノーザンへアリーノズウオンバットが現在130頭余りしか残っていないこと、
また、昆虫の世界でも、この州に生息するリッチモンドバードウィングバタフライがその生息地と唯一餌にしているバタフライバインの減少により絶滅の危機に瀕している事などはあまり知られていないのが事実です。
AJWCEFの第一の目的は、“自然や野生動物たちに今何が起こっているのか”を皆様に正確に知っていただくお手伝いをすることです。
そして、皆様に“自然と人とのよりよい共存”について考えていただく機会を提供させていただくことです。
その為にセミナーやシンポジュームを企画したり、スタディーツアーやトレーニングコースを開催して教育、啓蒙活動を行っていきます。
さらにはAJWCEF独自で、またはオーストラリア政府の野生動物保護施設や、オーストラリアや日本の大学などの研究機関と協力し、調査や研究を進め、健全な生態系の維持のために提言などを行っていきます。
ただ、この様な活動は短い期間で結果を出せるものではありません。
時には、何十年かかっても答えの見つからないこともあります。
しかし、この地球の健全な生態系を守るために“今”何かを始めなくてはならないと考えます。
私たちAJWCEFのスタッフは自らの世代でこの活動が成就するとは思っておりません。
次の世代、またその次の世代にこの活動が大きな花を咲かせる事を夢見ております。
この様なAJWCEFの目的にご賛同いただけます皆様には今後とも会員、ボランティアなどとして末永いご支援をいただきますことを心からお願い申し上げます。