News Letter 2021年11月号 Vol 24

   

NEWSLETTER 2021年11月 Vol.24に掲載された記事の中から、「動物ケアラーさんへ独占インタビュー」の記事をご紹介します。
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動物ケアラーさんへ独占インタビュー

ここオーストラリアで「野生動物ケアラー」とは、野生下で怪我をしたり、親を亡くして孤児となったりしたために保護をされた動物たちのお世話をボランティアで行っている人々のことを指します。怪我などの治療を終えた野生動物たちで、まだ、自然に帰る準備が整っていない動物たちをケアラーさんが野生に戻れる日が来るまでお世話しています。
今回は、そんな野生動物保護活動の第一線で活躍する野生動物ケアラー、デイドリーさんがAJWCEF のインタビューに応じてくれました。このインタビューは京都先端科学大学からのインターンの学生のお二人がオンラインにて実施されました。

Q1:なぜ保護活動に取り組もうと思ったのか?
A: 海洋動物の個体調査の勉強を大学生時代に行っていたが、卒業時にコアラの個体調査の団体の仕事をみつけ、興味を持ったからです。

Q2:現在コアラだけを世話しているのか?色々な動物の中でなぜコアラを選んだのか?
A:今、世話しているのはコアラだけです。元々コアラの個体調査をする団体で働いていたので、コアラの世話を中心にしているが、その他にポッサムやカンガルー、ワラビーを世話した経験があります。

Q3:新型コロナウイルスの感染拡大はコアラの保護活動に影響を及ぼしているか?
A:保護活動自体には影響が少ないが、募金集めのための活動や植林活動などの間接的な保護活動は、人が集まって行う活動のため自粛をしなくてはならないので、多少の影響があります。

Q4:保護活動中で嬉しかった事、悲しかった事、悲惨であったケースは何ですか?
A:嬉しかった事はやはりコアラを元いた自然に返してあげることができた時で、悲しいことや悲惨なことは、保護したコアラが100%生き残れるわけではないこととと、小さな赤ちゃんコアラなどがどんなに手を尽くしても突然死んでしまったりすることです。

Q5:人間が生活するために土地開発を進めなくてはいけないが、そのためにコアラの生息地が減少していると聞いている。私たち人間と野生動物保護に対するバランスや人間と自然との共存について、どのような意見があるか?
A:多くの保護団体ではこれ以上生息地を破壊することはすべて止めなくてはいけないという意見が大多数だが、
実際にはクィーンズランド南東地区はまだまだ人口も増え続けているので、完全に土地開発を止めるということは現実的ではないと思う。しかし、土地開発をするにあたって、人間の都合だけではなく動物たちや自然保護に必要であろうと思われることを、計画の段階で盛り込んでいくことで動物たちの被害を減らす事が大切であると思っています。

Q5:保護させたコアラを自然に帰すときは、コアラは縄張りがあるので、元いた場所に戻すと聞いているが、山火事などで帰るための生息地がなくなってしまった場合はどうしているのか?
A: 怪我や火傷が回復して後も、森が新しく芽吹いて再生するまで、ケアラーの元で生活することがあります。元いた生息地の再生が難しく、別の地域で開放しなくてはならない場合は、その場所で生息しているコアラのパップ(ユーカリの葉を消化するためのバクテリアを含んだ半消化便)を予め与えます。理由は地域によりユーカリの種類が異なり、それぞれのユーカリの葉を消化するためにはその地域に適したバクテリアが必要だからです。

デイドリーさん、ご協力ありがとうございました!

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