デビルへの同情:なぜ4月は新生児のタスマニアデビルにとって最も残酷な月なのか 2020年12月22日

      2020/12/22

『Sympathy for the devils: Why April is the cruellest month for newborn Tasmanian devils』(英文PDF)

ABC Radio Hobert 2020年4月3日

Georgie Burgess記

担当:もみぴ

《要約》

4月の第1週は、オーストラリアの島の州で発見された肉食のユニークな有袋類であるタスマニアデビルにとって特別な時期である。
タスマニアデビルたちは産まれてすぐに死との戦いになるときである。
野生での計画的で非常に攻撃的な繁殖期のため、ほとんどすべてのタスマニアデビルは4月上旬に生まれる。
タスマニアの大学のデビル研究者であるデイビッド・ハミルトンは、すべてのデビルが2月中旬や3月に交尾をして、4月に生まれるための準備をすると述べた。
「4月は資源の面で出産するのに最適な季節です」とハミルトン氏は述べた。
デビルは冬の終わりまで嚢状部(有蹄類の袋)に入っている。
「4月は出てくるのに良い時期であるので、冬の間は寒すぎず、自分の身を守り始め、母親から離れるための年齢で最悪の時期でもない。」と述べた。

「激しい」交配の儀式
交尾の過程について、ハミルトン氏は、たくさん噛んだり戦かったり、そしてひどい雑音を伴うと述べる。
「オスとメスは交尾期にかなりばかげた戦いをする。」とハミルトン氏は言う。
「それは非常に攻撃的である。」
「彼らはずっとお互いに噛み合って爪を立てている。そしてこれはオスがメスが巣穴などを去ることを止めさせようとするための行うもので2、3日間続くこともある。かなり激しいものである。」

「残酷な」淘汰過程
母デビルは嚢状部に4つの乳首を持っているので、4匹の子供のみ生き残ることができる。
「しかし、彼らは30〜40匹出産する。そして生き残れるのは、子を育てる嚢状部にたどり着いた最初の4匹である。」
とハミルトン氏は言った。
「それが初期の自然淘汰だ。少し残酷だね。」
余ったデビルのほとんどは、米粒ほどの大きさで出生後に死ぬ。
生き残ったデビルは嚢状部で約5か月を過ごし、その後母親は8月頃に巣穴に子供たちだけで残し始める。
「彼女は巣穴を行ったり来たりして、まだ彼らに餌を与え授乳している」と彼は言った。
若いデビルは、2キロほどの体重になるまで巣穴で4〜5か月過ごし、12月や1月に巣穴を出て独立する。

デビルの病気は習慣を変える
ハミルトン氏は、デビルは通常2歳になるまで繁殖しないが、顔面腫瘍疾患は一部の集団でその性質を変えたと述べた。
彼は、一般的には大人のデビルが交尾し、若いデビルは時期を見送って2歳になって繁殖するのを待つと述べた。
「デビルの顔面腫瘍疾患は何年も続き、大人の個体は絶滅された集団において、若い個体で多くの繁殖が起こっているのがわかる」と彼は言った。
「連鎖のより上での競争が少ないので、それらの集団は1 年で繁殖することができる。」
より多くの資源があるので、若いデビルはより早く大きくなることができると彼は言った。

新たな希望
博士号の一環として、ハミルトン氏は、タスマニア全土の野生のデビルの集団を研究してきた。
顔面腫瘍疾患は野生のデビルの集団の83パーセントを全滅させていた。
彼は、州周辺の集団が全て絶滅したという証拠はないと述べた。
「もしあなたが病気が20年間続いている地域に行けば、今でもそこにはデビルがいるが、非常に少ない数である。」と彼は述べた。
「そして、何匹かのデビルは顔面腫瘍も退行させることができると分かり始めた。そう、小さな腫瘍が発生し、私たちが数か月後に戻ってきたら、完全になくなっていたんだ。」
「これはここ数年で起こり始めたが、まだ個体数全体の回復の兆しは見られてない。」


【感想】
タスマニアデビルの繁殖行動や子供の自然淘汰の数の多さには驚きました。哺乳類は基本的に親が子を守り育てるため、1回の出産の数は少なくていいのに、なぜタスマニアデビルは育てるのは4匹なのに多くを出産するのだろうと疑問に思いました。腫瘍が発生していることからもしかすると、タスマニアデビルの生命力はあまり強くなく、より強い個体を残すために生まれた時に過酷な自然淘汰をするのかもしれないと思った。あまり人の手が加わることは好ましくないけれど、繁殖期の気性が荒い中自然淘汰される前の子供たちをなんとか救い出せたら絶滅危惧を改善できるかもしれないと思った。また、自力で腫瘍への耐性をつける進化をしたことにも驚いた。タスマニアデビル自体はタスマニア州特有の動物であることから研究している人は少ないが、顔面腫瘍は犬や猫、人間などでもみられるので、腫瘍の原因細胞などは違うかもしれないが耐性を身につけたことについての研究が進むと面白いなと思った。デビルの顔面腫瘍への対応策ができるといいなと願う。

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