赤ちゃんのウォンバットを母親から奪ったインフルエンサー、批判を受けオーストラリアから出国

   

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アメリカ人インフルエンサーのサム・ジョーンズ氏が、ウォンバットの赤ちゃんを母親から奪う動画を投稿したことで非難を浴び、その後オーストラリアから出国した。

Becca Longmire / People(2025年3月14日 午前6:47公開)

担当 古茂田佳子

アメリカ人インフルエンサーのサム・ジョーンズ氏が、ウォンバットの赤ちゃんを母親から奪う動画を投稿したことで非難を浴び、その後オーストラリアから出国した。

ジョーンズ氏は、自身のInstagramで「野生生物学者かつ環境科学者」と名乗っていたが、現地の報道によると、夜の暗い道路脇でウォンバットの赤ちゃんを拾い上げて走り去る様子を撮影した動画を投稿していた。動画はすでに削除されている。

オーストラリアのトニー・バーク内務大臣は、「この人物の出国を歓迎する。彼女が戻ってくることはないだろう」と述べた(AP通信による)。バーク氏の事務所は、ジョーンズ氏が金曜日に自発的に出国したことをPEOPLE誌へ伝えた。

また、オーストラリアのアルバニージー首相は、「ウォンバットは優しく、愛らしい動物だ」と述べ、「この『インフルエンサー』は別の動物を試してみたらどうか、クロコダイルなど」と皮肉交じりに語った。ABCニュースによると首相は、「一度クロコダイルから赤ちゃんを奪い、運を試してみれば良い。母親のウォンバットから赤ちゃんを取り上げるのではなく、反撃できる動物を狙ってみるべきだ」と激怒していた。

APによると、動画で撮影されていた動物はコモンウォンバット、別名ヒメウォンバットである。

サマンサ・ストレーベルという別名でも知られ、約9万2千のフォロワー数を持つジョーンズ氏は動画内で笑いながら赤ちゃんウォンバットを抱えて走り、「赤ちゃんウォンバットを捕まえた!」と叫んでいた。母親のウォンバットは道路を渡って追いかけている様子が映っており、赤ちゃんは空中で泣き叫びながら振り回されていた。

ジョーンズ氏は最終的に赤ちゃんを元の場所に戻したが、動画の内容に対して批判が殺到。Instagramは非公開設定にされ、TikTok(ユーザー名:samstrays_somewhere)も削除された。

オーストラリアでは、固有種は「環境保護および生物多様性保全法」により保護されており、ジョーンズの行為は違法だと野生動物保護団体WIRESが確認している。

獣医のタニア・ビショップ博士によると、この赤ちゃんウォンバットは「生後約8か月」であり、常に母親の保護が必要な時期であるという。また、ジョーンズ氏の持ち方では骨折などのけがの危険性もあったとのこと。

「彼女が走り回っているときに、赤ちゃんを下から支えていないようでした。ウォンバットの臀部は特に固くて重いため、彼女の行動により上腕骨の骨折や方へのダメージが生じた可能性が十分にあります」とビショップ博士が語った。また、「赤ちゃんの泣き方から、非常に苦痛な状態であったことが示されていた」と説明した。

また、非営利団体「Wombat Rescue」の創設者ヨランディ・ヴァーマーク氏は、赤ちゃんが皮膚病「マンジ(疥癬)」にかかっている可能性があると指摘した。「母子が再会できたのか確認できていないのが最大の懸念」と述べ、映像の撮影場所の情報提供を呼びかけている。

疥癬は致命的な病気で、強い苦痛をもたらす。「マンジにかかっているかもしれない赤ちゃんが存在すると分かっているものの、実際に見つけ出して治療することができないのがつらい現実」であるとヴァーマーク氏は説明した。

各州で動物虐待に対する罰則は異なるが、最大で個人に対して約23万5600ドル(約2300万円)、法人には25万ドル(約2500万円)の罰金、最長で7年の懲役が科される可能性がある。

感想

このニュースは非常に悲しく、腹立たしいものです。サム・ジョーンズという人物が「環境科学者」や「野生生物学者」を名乗っていたにもかかわらず、その行動は野生動物への理解も敬意もまったく感じられません。特に、赤ちゃんウォンバットが母親を求めて泣き叫ぶ様子や、母親が必死に追いかける描写は心が痛みます。

日本人の私たちにとっても、オーストラリアの自然や野生動物はとても魅力的で、特別な存在です。だからこそ、観光客や訪問者はその文化や法律を尊重すべきだと思います。

また、インフルエンサーが注目を集めるために過激な行動を取るのは、近年よく見られる問題ですが、それによって動物や人間に被害が及ぶようでは本末転倒です。

この赤ちゃんウォンバットと母親が無事に再会し、必要な治療を受けられることを心から願っています。そして、こうした行動に対する厳格な処罰と教育が進み、今後同じようなことが二度と起きないようにしてほしいです。

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