野生ネコのコントロールプログラムによる、クイーンズランドの内陸地域におけるワルビーとコワリの頭数増加 2021年11月9日
2021/11/09
ABC Western QLD 2021年7月26日
Ellie Grounds記
担当:yuk
≪要約≫
齧歯動物の増加がクイーンズランド南部の農家に大損害を与えてきた一方で、環境学者はクイーンズランドの内陸地域における他の小動物の頭数増加に喜んでいる。
今年、絶滅危惧種のビルビーを含む在来種の有袋動物の頭数は州を越えて記録した。
環境科学省の森林警備隊員は先月(6月)、クイーンズランド西部のアストレブラダウンズナショナルパークで471匹のビルビーを確認した。
“私たちはビルビーがクイーンズランド西部に生息していると知ってから、これほどのビルビーを確認したことはなかった”と生態学者のジョン・オーガステインは言った。
“野生動物が多く生息しており、今では信じられないほど訪問が楽しみな場所だ。”
森林警備隊員は14匹のコワリも記録した。-クイーンズランド西部で危急種として挙げられている小型で肉食の砂漠有袋動物である。
オーガステイン博士は10年間で初めてコワリをビデオに収めると、”生きている小さなペペ・ル・ピュー(アメリカのアニメのキャラクターのひとつ)”と表現した。
上級森林警備隊であるバリー・ノーランは、その瞬間がわくわくしたと同時に面白かったと話した。
“体長150ミリ、6インチの動物を想像してください。”ノーランさんは言った。
“ジョンがその映像を撮った時、巣穴から跳ねて出てきて、まるで犬のように彼に挑みかかり、そして、巣穴に戻った。
“私たちは大笑いした。私は地面に倒れそうなくらい笑った。
”コワリたちは立ち振る舞いが面白い動物です。信じられないくらい魅力的な小動物だ。”
野生猫コントロールプログラムの成功
ノーランさんは、アストレブラダウンズ固有のケナガネズミを含む様々な有袋動物の増加は、恵みの雨と野生猫コントロールプログラム、2つの成功の組み合わせだと話した。
その部署では2013年以降3,000匹以上の猫を公園から排除した。
ノーランは言った、特に、2014年から猫を見つけるために、スポットライトの使用からサーモグラフィカメラに切り替えたことが画期的であった。
“[猫は]すぐに白い光と車が彼らにとって脅威だと気づいた”と彼は言った。
“サーモグラフィーカメラを使う事により、その状況は変わるだろう。
日中の太陽からの熱が地面から無くなると、サーモグラフィーカメラの技術のもと、体からの熱が光って見える。これは猫が草むらなどの影や奥にいたとしても見えるのです。”と彼は言った。
“そうすることで効率が良くなり、より短い時間で土地を網羅することができる。”
“文字通り、かつてより多くのビルビーやコワリを一夜で救うことができるのだ。”
カラウィーニャでのビルビーの増加
900キロメートル南のカラウィーニャ国立公園のフェンスで覆われた場所は、2018年から野生の猫が存在しなかった。
ビルビーの数にも恵まれていた。
ビルビー保護基金は2019年、フェンスで覆われた2800ヘクタールの場所に6頭の飼育下繁殖されたビルビーを放した。
今では180匹いる。とボランティアで博士候補のカサンドラ・アーキンストールは言った。
“私たちは初めに6匹のビルビーを放し、2年の間に全部で36匹のビルビーをカラウィーニャに放した。”とアーキンストールさんは言った。
“そのほかは野生のビルビーか、公園の中で生まれたビルビーだ。
“約6倍の増加ということであり、素晴らしいことである。”
国を代表するビルビーの保護チームは、野生の有袋動物が10,000匹に到達することを願っている。
アーキンストールさんは、12、13年でこの数字に到達することが可能だと予測している。しかし環境学者と自然保護活動者は見せかけの安心感を信じ込む事はない。
彼女はその時言った。野生の猫はケナガネズミを餌にしていたのだ。
しかし、もし乾燥した状態が続けば、ケナガネズミの数は崩壊する。そして猫はビルビーとコワリに再び目を向けるだろう。
“私たちが‘ビルビーたちはもう大丈夫だ’と立ち去ることはない。”
“状況が切り替わり始め、これらの良い状態の土地が乾燥し始めるのを目にするだろう、そして、野生の猫たちは捕食動物をビルビーのような動物たちへと切り替えるだろう。
<<感想>>
私は問題の解決策を考えるとき、解決した結果を持続できるか考えるようにしている。
今回のことで言うと、有袋動物の減少を解決し増加した状態を維持するため、猫の頭数をコントロールしている。まだ目標の10,000頭には達していないが、猫の頭数をコントロールしビルビーやコワリが繁殖しやすい環境を維持することが目標達成とその結果の維持に役立つと理解できた。
動物の頭数が急増・急減しないために人間は自然環境を悪化させないよう心がけることが必要だと思う。これは動物のためのように聞こえるかもしれないが、記事の初めに出てきたような人間の生活に影響が出ないようにする自衛の意味もある。